肉体的にも精神的にも負担の多い介護の職場。そんな環境で働く介護職員の方が、少しでも仕事を行いやすくするために必須だと考えているアイテムは何なのでしょうか。
今回は多くの人が実際に職場で使っているアイテムを知るために、介護施設で働く介護職員の方にアンケートを実施しました。
介護職員の必需品は筆記用具と衛生アイテム!
施設に勤務されている介護職員の方に「あなたの必須アイテムを教えてください。」という質問をしました。
その結果回答数が最も多かったのはメモ帳やボールペンなどの「筆記用具」でした。
筆記用具が実際に役立ったエピソードとして
「申し送り事項、利用者の体調の変化、緊急事項を忘れないようにメモする時に役立っている。」(宮城県/30代/女性)
「業務内容を書き込む。同じ質問を何度もしなくて良いので、先輩から嫌がれなくてすむ。」(神奈川県/40代/女性)
「耳が遠くなかなか言動が伝わらなかった時、大声で言うのではなく紙にボールペンで大きく文字を書いて伝えて、ご理解頂けた。」(東京都/40代/男性)クリックジョブ介護のアンケート結果より
といったようなものがありました。
業務内容に関するメモや引継ぎにはもちろんのこと、患者様との意思疎通を図るのにも役立つようです。
また、ボールペンやメモ帳以外にも
「マーカーペンがあると申し送りする際に重要点として送りやすいし引き継ぎの際もわかりやすい。」(山形県/20代/女性)といった意見や「ふせんを持っているとすぐにメモできる。」(鹿児島県/40代/女性)
クリックジョブ介護のアンケート結果より
といったように、マーカーペンやふせん、その他にもはさみを持ち歩いていると便利だという意見もありました。
2番目に回答数が多かった必須アイテムは、バンドエイドやマスクなどの「衛生アイテム」です。
衛生アイテムが役だったエピソードとしては、
「バンドエイドは自分だけでなく、他のスタッフが必要な時にすぐに渡せてよかった。」(埼玉県/50代/女性)
「衛生アイテムは自分だけでなく、他職員が困った時等にもさっと渡せる。」(京都府/20代/女性)クリックジョブ介護のアンケート結果より
といったような意見がありました。衛生アイテムは自分が使うのはもちろんのことですが、持ち歩いていることで一緒に働く介護職員が必要な時に素早く差し出せるのも重要なようですね。
次いで介護職員さんたちが必須だと回答した「着替え」については
「入浴介助の際、汗だくになるので 着替えは必ず持っていく。」(愛知県/40代/女性)
「入浴では、利用者様のシャワーを浴びたり汗で下着まで濡れるので必需品。」(神奈川県/40代/女性)
「いつ何時、汚染されることにもなりかねないので着替えは必須。」(匿名希望)
「着替えは必ず1組ロッカーに入れている。嘔吐、排泄、などいつ衣服に付着するか分からないから。」(福岡県/60代/女性)クリックジョブ介護のアンケート結果より
介護の職場では利用者様の入浴介助や排泄介助など、衣服が汚れてしまう可能性のある仕事が沢山あるので、いつでも着替えられるように常に着替えを持っておくことが必要だという意見が多くありました。
他にも多数の回答が得られたアイテムとしては、「コルセット」「ハンドクリーム」「髪留め」でした。これらに関するエピソードは
「コルセットは、重たい人を移動する時に少しでも腰の負担が減った。」(北海道/30代/女性)
「この仕事には、腰痛はつきものなので、コルセットは腰痛がひどくなった時や予防する上で欠かせないアイテム。」(福岡県/30代/男性)「毎日、30人以上の方を入浴したり、排泄介助で手を洗う回数もかなりの割合であるのでハンドクリームは必須。お客さんにも、しっとりした手でのケアを心掛けている。」(大阪府/女性)
「髪留めは時間が経って髪が乱れても利用者様を不快にさせない。特に入浴介助には必須。」(兵庫県/50代/女性)
「髪留めは、賛否両論ありますがわざと派手なものや可愛いものをつけて利用者様との会話のきっかけや気分の彩りに使っている。」(神奈川県/50代/女性)クリックジョブ介護のアンケート結果より
といったようなものがありました。腰痛や手荒れは介護職員にはつきものの悩みです。そんな悩みを軽減してくれるコルセットやハンドクリームは多くの人が使っているようです。また髪留めは、仕事を清潔にやりやすくするために必要なだけでなく、仕事中の限られたおしゃれアイテムとして拘っているという人もいました。
また、「ウエストポーチ」を身に着けているといった人もいました。ウエストポーチは
「ボールペン、油性ぺん、ゴム手袋、メモ帳なんでも入って便利。」(福岡県/40代/女性)
「色々なものが入って利用者様の要望対応力をアップすることが出来る。」(匿名希望)クリックジョブ介護のアンケート結果より
といった意見がありました。筆記用具や衛生アイテムなどいくつかの必須アイテムをまとめて持ち歩くのにも活躍するようですね。
また、「その他」と答えた人の意見には
「急な外出レクに備えて、帽子、日焼け止めスプレー、スニーカーはロッカーに常備している。」(茨城県/30代/女性)
「エプロンが必須。服が汚れないだけでなくポケットが多くあるので収納に便利。」(埼玉県/50代/女性)
「ファブリ-ズ等々の消臭剤。排泄介助の後に尿臭や便臭が、着用衣類に付随するので。」(福岡県/男性)
「ボディシートは入浴当番後に必須。」(栃木県/女性)
クリックジョブ介護のアンケート結果より
といったものがありました。
このように各々が効率よく快適に、そして清潔に仕事をすることが出来るように様々なアイテムを用いていることが分かりますね。
夜勤の空腹と眠気を軽減するアイテム
次に「夜勤の必須アイテムを教えてください」という質問をしました。
最も多かったものはお茶、ジュース、栄養ドリンクなどの「飲み物」で、次いで多かったものはおにぎりやチョコレートなどの「夜食」でした。
その理由として、
「喉が乾くのでこまめに水分補給している。夜の脱水がこわいので。」(神奈川県/50代/女性)
「夜勤は眠むたいので、一息つく時や休憩後にコーヒーを飲む。時々小腹が空くので甘いものも食べる。」(大阪府/40代/女性)
「お菓子は一緒に夜勤をやる人と物々交換しながらワイワイやるのも楽しみの1つ。」(静岡県/30代/女性)
「やはり 甘いものは必需品。 仕事中はストレスがたまるので チョコは必須。」(静岡県/50代/女性)
クリックジョブ介護のアンケート結果より
といったものがありました。また、おにぎりやチョコレートの他にも、手を汚さずに素早く手軽に食べられるゼリー飲料や風邪予防にもなる のど飴なども人気でした。
次に多かったアイテムが「ハミガキセット」でした。夜食をとった後に歯を磨くことはもちろんですが、歯を磨いて口の中をリフレッシュする事によって眠気覚ましにもなるようです。
次いで「携帯の充電器」という意見が多くありました。その理由としては
「一人夜勤なので携帯で極々小さくしてリラックス音楽をかけているから。」(北海道/40代/女性)
「休憩時間に携帯電話を扱うことが多いので充電器は必須。また緊急の連絡には携帯電話を利用するので。」(福岡県/60代/女性)
クリックジョブ介護のアンケート結果より
という意見がみられました。夜勤は一人でおこなうことも多く、また時間も長いので携帯を利用する機会も多いようです。
また、ガムやコーヒー、目薬などの「眠気覚ましグッズ」も大活躍するようです。
「夜勤明けで申し送りする際にウトウトとしないため、エナジードリンクを申し送り前に飲んでいる。」(愛知県/40代/女性)
「仮眠時間が短く睡魔が襲って来るため、エナジードリンクは、必ず持って行く。」(神奈川県/50代/女性)
「仮眠の後に目覚ますために目薬を使用する。」(岐阜県/男性)クリックジョブ介護のアンケート結果より
このように夜勤の睡魔に打ち勝つために、エナジードリンクや目薬などが大活躍しているようです。
空腹や眠気との戦いである夜勤ならではのものが必須アイテムとして多く上げられました。これらのアイテムを上手に利用して辛い夜勤も乗り切りましょう!
暑い夏は飲み物が必須!
Q夏の必須アイテムを教えてください。(複数回答可)
「夏の必須アイテムを教えてください」という質問をしました。その中で最も回答が得られたのは飲み物でした。
コメントでは
「夏場は特に汗をかくので、水分はこまめにとらないと体力がもたないです。」(福岡県/30代/男性)
「動き回ってのどが渇くので飲み物は常に持っていたり買ったりします。」(大阪府/40代/女性)クリックジョブ介護のアンケート結果より
など皆さん飲み物は持たれているようです。また、中には
「疲労回復の為にも自家製梅ジュースを持参してます。」(埼玉県/50代/女性)
クリックジョブ介護のアンケート結果より
というコメントもありました。
夏場は熱中症になる可能性もあるので作業の合間に水分補給のは必須ですね。
二番目に多かったのはデオドラントグッズでした。
その理由として、
「仕事中身体がベタベタする時や帰りに汗拭きシートを使いリフレッシュしています。」(大阪府/40代/女性)
「デオドラントグッズは、入浴介助のあとの必需品です。夏は、蒸し風呂状態だから、汗沢山かいて、ベタつくので、ロッカーに置いてます。」(秋田県/女性)
「すぐにシャワーを浴びる事が出来ないので、汗拭きシート等でスッキリさせてます。」(宮城県/30代/女性)
「汗拭きシートはメンズ用がおススメです!女性用より大判でスースーしているので。」(神奈川県/40代/女性)
「施設内が、お年寄りに合わせた温度で暑いので汗だくで働いている為、汗拭きシートが必需品。」(福岡県/40代/女性)
「汗臭いとハッキリ言う利用者様もいます」(神奈川県/40代/女性)クリックジョブ介護のアンケート結果より
といったコメントが寄せられました。
皆さんリフレッシュするためや利用者様に配慮してデオドラントグッズを使用しているようですね。中でも、非常に多かった意見が「入浴介護の時に汗をかく」というもので、皆さんん入浴介助後に使われているようでした。
その次に多かった意見がタオル、その次が着替えでした。
コメントでは
「汗をかいた時に直ぐ対応出来るのでタオルは必需品です!」(宮城県/50代/女性)「タオルは営業で事業所を訪問する際に大活躍です。」(大阪府/40代/女性)
「タオルは、汗をふく用と手をふく用で2枚持ち歩いてます」(栃木県/女性)
「着替えは汗ビッショリを快適にできるから」(大阪府/50代/女性)クリックジョブ介護のアンケート結果より
などがありました。
皆さん汗拭きシートと併用して、タオルで汗をふいたり、着替えをしたりするようですね。
その他に、日傘や帽子、日焼け止め、虫除けかゆみ止めも夏ならではの必須アイテムのようです。 理由として
「送迎業務ではハンドル焼けしますので帽子・手袋は必須です。」(兵庫県/30代/女性)
「帽子は日焼け防止用のつばが広く、首回りにも取り外し可能なカバーが付いているものを使っています。」(大阪府/50代/女性)
「虫除け、かゆみ止めが必須アイテムです。施設の裏が山なので夏場だけではなく、いつでも蚊等の虫がいます。」(鹿児島県/40代/女性)
「公園を通るので虫除けは必須です。」(神奈川県/50代/女性)クリックジョブ介護のアンケート結果より
といったコメントがありました。
このように、夏場のお仕事では暑さや日焼け対策などを大事にされている方が多いことが分かりました。様々な工夫があって参考になりますね!