【目標の具体例】介護職員、新人・中堅・ベテランのキャリア別にご紹介

介護職員の方で目標の書き方に悩んでいる方は多いかと思います。新人だけではく、仕事に慣れてきた3年目・4年目、それ以上のベテランの方も、「この先何を目指せばよいのか」頭を抱えることがあるかと思います。

そこで、今回は経験別の目標設定の具体例についてご紹介いたします。

 

目標設定のポイントに関してはこちらをご覧ください。

新人介護職員(経験年数1年~3年)の目標

新人の目標についての考え方

新人は、リーダースタッフの指導やマニュアルに沿って業務を覚えていくことからスタートします。指導の期間は各施設や事業所によりまちまちですが、概ね1か月~3か月です。まずは日常業務ができるようになり、チームの一員として全体的な流れを理解していきましょう。

業務に慣れた時の目標として「自分はどんな介護職員になりたいか」を考えると良いでしょう。純粋に業務と向き合うことができる時期ですので、どんな知識や技術を持つかを思い描いてみましょう。目指していきたい先輩スタッフを探すのも、目標設定をする上でより具体的になるためオススメです。
「あの先輩の移乗の技術やコミュニケーション術を学びたい」、「医療的な知識を看護師さんから聞いてみたい」など色んなことを吸収していくことができる期間です。

新人の目標例

業務の把握
・基本的な介護技術を身に着ける
・利用者様の特徴を知る
・利用者様全体の様子を見る事ができる
・利用者様の安全を確保できる

 

緊急時の対応
・緊急だと理解し周囲に報告できる
・おちついて観察し上司に報告できる
・安全を優先し落ち着いて対応する事が出来る
・指示を受けて冷静に行動することができる
・避難場所を確認してある

 

書類関係
・指示された書類が正しく作成できる
・個別支援計画にのっとった記録が記入できる
・書類の意味を理解し整備することができる
・連絡帳や会議録、日誌の記入が出できる

 

新人の目指したい資格
・初任者研修
・実務者研修
・社会福祉主事任用

 

▼経験年数別の具体的な目標はこちら

中堅介護職員(副主任・フロアーリーダー経験年数4~9年)の目標

中堅の目標についての考え方

業務の経験を重ね、通年業務の把握のでき日常業務以外に新人スタッフへの指導やリーダーの補佐的な役割をになうポジションにつく時期です。

この時期では、マネジメントを意識した業務の在り方を目標設定としていくと良いでしょう。
これからどんなリーダー、管理者になるのかマネジメントに関することを研修や本などで学び、自身のマネジメント力をアップすることを意識しましょう。

中堅の目標例

業務の把握
・利用者様の変化に気付き対応できる
・利用者様の特性に応じた対応ができる
・業務を後輩に教えることができる
・利用者の年間(1年・半年)の生活パターンを理解している

 

緊急時の対応
・応急処置ができる
・利用者様の安全確保ができる
・危険予測ができる
・自らの判断で臨機応変に適切な対応をすることができる

 

書類関係
・行事にそった起案書が作成できる
・日々の様子にあった、利用者様の心情を理解したうえで記録ができる
・定められた書類の記入方法をしどうできる
・利用者と共に作成する書類で意味を説明することができる
・ケースのまとめが出来る

 

中堅の目指したい資格
・介護福祉士
・介護支援専門員
・社会福祉士

 

▼経験年数別の具体的な目標はこちら

ベテラン介護職員(主任・リーダー・現場責任者 経験10年以上)の目標

ベテランの目標についての考え方

日常業務に加え、業務の全体的な流れ、スタッフのフォロー、利用者との面談(アセスメント)、多職種との連携、シフト作成、備品管理等業務が膨大化し、業務に追われるポジションです。いわば施設、事業所の顔です。

しかし同時に、日々の業務に追われ、目標をなかなか見いだせない時期でもあります。その際は「自己啓発」について意識してみるといいでしょう。

 

具体的には、以下のような内容が挙げられます。
・管理職やリーダー向けの研修への参加
・自ら向上心を意識し、常に学び続ける姿勢を持つこと
・知識や技術を次の後輩に伝える
・他の部門や分野にも関心をもつ

 

自己啓発の向上や姿勢により、部下や後輩がその姿勢を意識することでチーム全体の士気があがります。その結果、利用者様へのサービス向上、人材育成や離職防止などの具体的かつ目標が見いだせるかと思います。

ベテランの目標例

業務の把握
・全利用者様の障害・行動・性格を正確に把握し、指導できる
・業務全般の管理ができる
・利用者の年間の生活パターンを理解し、振り返りをおこない、新たなパターンを提供することができる

 

緊急時の対応
・適切な指示が出せる
・利用者様、職員の安全確保ができる
・利用者様との連携をはかり、冷静かつ迅速な対応ができる

 

書類関係
・すべて必要書類の記入作成等について部下への指導ができる
・書類全般の管理が出来る
・パソコンを使いこなし、分かりやすく正確にはやく作成できる
・年間きまっている書類を指示なく作成することができる

 

目指したい資格
・認定介護福祉士
・主任介護支援専門員

 

▼経験年数別の具体的な目標はこちら

まとめ

具体例を通して、ご自身の目標は見つかりましたでしょうか?

介護職は経験年数に応じでキャリアアップ、スキルアップが可能です。
だだ漠然と仕事をするのではなく、介護職としての目標を明確化し、将来の自分の理想像を描いてみてください!

 

<執筆者のプロフィール>
名前:稲生宗久
プロフィール:合同会社すたみな 代表社員、1992年に社会福祉協議会職員として入職し援護事業、在宅介護事業を担当後、特養・老健・通所介護・訪問介護事業所等にて管理職を歴任。独立起業後、介護事業新規立ち上げ支援や企画提案、研修講師など介護系を中心に飲食業、宿泊業(簡易宿泊・民泊)空き家対策事業などの事業支援を行う
保有資格:介護福祉士・社会福祉主事任用・ホームヘルパー級・食品衛生管理者・防火管理者等

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