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近年の猛暑もあり、利用者さんが熱中症にならないよう、ますます気を付けている介護士さんも多いのではないでしょうか。

総務省は令和5年7月において、熱中症で緊急搬送された方の、半数以上は高齢者と発表しています。
参照:総務省「令和5年7月の熱中症による救急搬送状況」

この記事では、高齢者が熱中症になりやすい理由と、介護現場でできる5つの対策を紹介します。

高齢者が熱中症になりやすい理由3選


まずは、高齢者が熱中症になりやすい主な理由を、3つ紹介します。

のどの渇きに気づきにくい

高齢者は脱水が進んでも、のどの渇きを感じにくいのが特徴です。

通常、私たちは脱水状態になるとのどが渇き、自然と水分補給をします。
しかし、脱水状態を察知する「口渇中枢」が衰え、加齢とともにのどの渇きに気付きにくくなります。


高齢者は「のどが渇いていない」のではなく、「のどが渇いているのか分からない」ため、水分補給が遅れてしまうのです。


体温調節が難しくなる

高齢者は、温度に対する感覚が弱まっているため、熱中症になりやすい傾向があります。

皮膚の温度センサーが鈍くなることが、体温調節を難しくする原因の一つです。

人間の脳は「暑い」と判断すると、皮膚の血流や汗の量を増加させ、体内の熱を放出して暑さを和らげます。

しかし高齢者は、血流や汗の量を増やすタイミングが遅く、その増加量もあまり多くありません。

高齢者は体内の熱を外に逃がしづらいため、体温が上昇しやすいのです。

体の水分量が減っている

高齢者は若い人と比べて、体液や血液の量が少なくなっています。

一般的に、体内に占める水分の割合は、成人で体重の60%ですが、高齢者は体重の50%です。
体の中で最も多く水分を保てる筋肉も、加齢に伴い減少してしまいます。

また、高齢者は嚥下力や食欲の低下により、水分摂取量も少なくなります。

体内の水分の割合・水分摂取量が少ないと、脱水状態になりやすく、簡単には回復できません。

高齢者の熱中症のサイン


高齢者の熱中症のサインについて、重症度を3段階に分けて紹介します。

重症度:低

めまい・立ちくらみ・筋肉痛・足の筋肉がつる(こむら返り)・腹部の筋肉のけいれん


重症度「低」の症状が見られる場合は、涼しく風通しの良い場所に移動させましょう。
体を安静にして冷やし、水分と塩分の補給を促します。

重症度:中

頭痛・吐き気・ぐったりする・集中力や判断力が低下する


症状の改善が見られず、重症度「中」の状態に進んでしまったら、医療機関を受診しましょう。

重症度:高

意識障害・全身のけいれん・体温が高くなる


重症度「高」の症状が起こった場合、ためらうことなく迅速に、救急車を呼びましょう。

熱中症のサインは、短時間のうちにめまぐるしく変化します。
高齢者に熱中症のサインが現れたら、必ず誰かがそばで見守り、状態をよく観察することが大切です。

熱中症は、対応が遅ければ命に関わります。
すぐにサインに気付き、速やかな対応をとれるよう、日頃から高齢者の様子を注意深く見守りましょう。

高齢者の熱中症対策5つ


高齢者の熱中症を予防するために、取り組みたい5つの対策を解説します。


こまめな水分補給

職員から声をかけて、こまめに水分補給の機会を作りましょう。
熱中症予防に効果的なのは、脱水を防ぐことです。


例えば入浴や外出の前後など、タイミングを決めてコップ1杯の飲料を飲んでいただくのもおすすめです。


冷たい飲み物に限らず、温かい飲み物も熱中症対策になります。
体の状態によって、水を飲み込みにくいようであれば、口に入れやすい水分補給用のゼリーでもよいでしょう。

適切な室温に設定する

積極的にエアコンを使い、室温を28度以下に保つことが熱中症予防のポイントです。

エアコンの風が苦手な方には、体に直接風が当たらないように風向きを調整します。
扇風機も併用して、やさしい風で冷気をかきまわすのもよいでしょう。


日当たりや部屋の階数によっては、エアコンの設定温度より室温が高くなるケースもあります。
状況に応じて適温を保ちましょう。

湿度にも注意する

部屋に温湿度計を置き、こまめに確認しましょう。

理想的な湿度は70%以下です。

人の体は、汗が皮膚から蒸発し、熱を奪うことで体温を下げる仕組みになっています。

温度が28度以下でも、湿度が80%以上あると汗が蒸発できず、熱中症のリスクが高い状態です。

快適な室内環境をつくりましょう。


ミネラル・塩分も補給する

熱中症対策には、水分とあわせてミネラルや塩分の適度な補給も大切です。
ただし、スポーツドリンクは塩分が少なく糖分が多く含まれている傾向があるため注意してください。


おすすめは味噌汁や昆布茶です。
どちらもミネラルや塩分が含まれているため、熱中症予防に効果があります。


また、店頭で購入できる経口補水液も有効です。
必要なときにすぐに摂取できるよう、何本か常備しておくことをおすすめします。


就寝中も注意する

眠っている間に、熱中症にかかる高齢者は少なくありません。
手の届くところに飲み物を用意して、就寝前と起床後には水分を摂取してもらいましょう。


また、就寝中の室温も大切なポイントです。
就寝中にエアコンを使うことについて「体の負担になる」という考え方もありますが、上手に使えば熱中症対策になります。


夜間も部屋の温度を28度~29度に保つことで、熱中症予防だけでなく、快眠効果も期待できるでしょう。

まとめ

高齢者は、自身の脱水状態や体温上昇に気づきにくい傾向があります。
職員がすぐに異変に気付けること、なにより熱中症になりにくい環境作りが重要です。

ぜひ職員間でも情報を共有して、施設全体で対策が取れるよう心がけましょう。

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