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認知症になりますと様々な症状が現れますが、介護施設で特に多い症状としては帰宅願望です。帰宅願望が起きると施設から抜け出して、1人で外に行き最悪事故や事件に巻き込まれる可能性が有り、非常に危険です。また、抜け出さなくても、施設内で混乱をしてしまい、他の利用者にも悪影響を与えてしまうなどの問題が起きやすいといえます。
ここではなぜ帰宅願望が起きるのか、帰宅願望の対応や対策についてご紹介していきます。

帰宅順望の原因を知っておく

帰宅瀬望がなぜ起きるのかというと、時間や場所の見当障害が原因であると言えます。見当識障害から帰宅舶望にいくまでの流れを具体的に見ていきましょう。

今いる場所を把できていない

帰宅顧望を起こしている方の多くは、現在いる場所を把握できていないことが多いです。老人ホームということを認識できておらず、なぜ自分が老人ホームに入居したのかも理解できていません。その為、「私はなぜここにいるの」「ここは私のいる場所じゃないから家に帰りたい」という帰宅願望が出てしまうのです。

特にイベント時や、新しい利用者や職員が入ってきたなど、いつもと違うことが起きれば「自分の場所ではない」と混乱してしまうケースがあります。

現在の時間を把握できていない

時間の見当識障害は認知症の方によくあります。例えば「子どもがお腹を空かしているからご飯を作りに帰らないといけない」「夫が帰ってくる」という場合です。 夫が既に亡くなっていても、子供が既に独り立ちして結婚している場合でも、自分の若い時代と助違いをして、今の時間を忘れてしまうのです。これは先に説明した、今いる場所を把握できないことと同時に走こることが多いです。

認知症以外での帰宅願望

上記の2つは認知症が原因で起こる帰宅願望ですが、認知症を伴わない正常な帰宅願望もあります。家族が本人の介護が大変で老人ホームに入居させたという場合です。自分はいつまでも自宅で過ごしたかったという思いから「家に帰りたい」という方もいるのです。

 

しかし、これは原因がはっきりとしていますので、しっかりとお話を聞いたり、家族に協力をしてもらったりしながら、徐々に慣れてもらう他ないのです。

帰宅願望の対応・対策について

帰宅願望が起きた場合、放っておくとさらに混乱をしてしまいますし、1人で出かけてしまう可能性が有りますので、介護職員は帰らないように対応します。帰宅願望がある方に対してはどのような対応・対策をしていけば良いのでしょうか。

間違いは否定しない

健常者の場合、もし間違った行動をしていればきちんと理由を説明すれば納得してもらえます。しかし、認知症の場合はもし間違った行動をしていたとしても、否定は絶対にしてはいけません。

 

「夫が帰って来いというから、帰ります」と言われたとしても「夫は亡くなっているでしょう?」「そんなこと夫は言っていません」と間違いを正すことはしてはいけません。余計に混乱してしまうからです。

その理由としては認知症の方の頭の中で、夫から帰って来いと言われているからです。その事を否定しても納得はしてくれません。

習慣に注意をする

昔主婦をしていた方ではタ方になると帰宅願望が現れることがあります。これは、タ方にはご飯の支度をして夫や子供の帰りを待っていることが日常だったからです。高齢になった今でもタ方には家に帰って支度をしないといけない習慣が付いているからです。

それと同じように男性であれば朝に「会社に行く」といい会社に行く準備をすることもあります。これも昔毎日朝に出動していた習慣が付いているからです。こういった場合は、混乱が起きやすい時間帯を把握することから始めます。混乱しやすい時間帯が近づいてきたら声かけをして他のことをしてもらう、 事前に「今日は家事は夫がしてくれますよ」 「今日は会社は休みですよ」というように声かけをしておくと混乱の症状自体が出ないこともあります。

手持無沙汰にしない

何もすることがないと人は色んなことを考えてしまいます。認知症の方で何もしない時間があると急に帰宅顧望が出ることもありますので注意しましょう。反対に何かをしていると、それに集中をして考えることを辞める場合があるのです。

 

掃除をしてもらったり、 レクリエーションをしたり、洗濯物を畳んだり、会話をしたりして、別のことを考える時間を作って対策をする方法もあります。グループホームなどではその取り組みは積極的に行われており、調理をしてもらったり、他の方のお世話をしてもらうことによって役割を持ってもらいます。役割を持ってもらうことによって帰宅願望が大幅に減少することもあるのです。

まとめ

帰宅願望は放っておくとどんどんエスカレートしていきます。そのため、放っておくことはせずに何らかしらの対応は必要です。帰宅願望が出た時の状況を詳細に記録して、パターンを知り、そのパターンに対して対策する事も必要となります。また、対応については職員で統一して、誰がしても同じような対応にすることも良い対応の一つであるといえます。

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