介護職の給料を少しでも上げたいという方から注目されているのが「夜勤専従」という働き方です。
夜勤専従の介護職は、日給換算で基本給に加えて、深夜手当や時間外手当が支給されるなど、高給料になりやすいのが特徴です。
それだけに少しでも給料を上げたいからと夜勤専従介護職を複数の事業所で掛け持ちする方もいらっしゃるほど。
しかし、これから夜勤専従で働きたい方にとっては以下のような疑問がありますよね。
「介護職の夜勤専従って月に何回入れるの」
「複数の事業所で掛け持ちをしても労働基準法上問題がないの」
ここでは、意外と知られていない介護職の夜勤専従で月に何回入れるのか、労働基準法では問題がないのかなど、法律上の観点からもご説明いたします。
これから、介護職の夜勤専従として転職をお考えの方もぜひ参考にしてください。
目次
介護職の夜勤専従という働き方について
本記事をご覧くださる方で、「夜勤専従」について詳しくご存知でない方は、以下の記事を参考にしてください。
夜勤専従とは、その名の通り「夜勤」を専門に勤務する働き方のことです。
▼夜勤専従の働き方や正社員との給料の違いについて!
【本題】介護職の夜勤専従って月に何回入れるの?
夜勤専門に勤務する「夜勤専従」という働き方ですが、問題は月に何回まで入れるかですよね。
結論からお伝えしますと、労働基準法上に夜勤に関する上限回数については、明記されていません。
とはいえ、月に何回でも夜勤に入って良いというわけではないのでご注意ください。
介護職の夜勤専従は変形労働時間制が導入されている
介護職の夜勤専従は、労働基準法上では回数における制限がありません。
だからこそ、月に何回でも夜勤専従として働いても良いと勘違いをしがちですが、決してそうではありません。
勤務時間は、基本的に労働基準法上で1日8時間までと定められていますが、夜勤の場合には1日8時間以上の労働が必要なことが多いですよね。
この場合、1日8時間は超えるが1週間あたりでは40時間以内に調整する「変形労働時間制」が適用されます。
つまり、基本的には1週間あたりの労働を40時間以内に抑えないといけません。
2交代制の夜勤であれば、16時間勤務の場合が多いですが、このようなケースでは夜勤専従として働けても月に10日までが限度でしょう。
1回の勤務が16時間に到達するために、2日分の勤務をしたこととみなされるためです。
家族の育児や介護を担う者は深夜労働の制限規定も
夜勤専従として勤務する場合には、基本的に夜勤回数に制限はないものの、前章でご紹介したように労働時間の適正の範囲内で勤務しなければなりません。
また、そのほかにも深夜労働を行う者が家族の育児や介護を担う場合、以下のように「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」の第19条に「深夜業の制限」について明記されています。
<育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律 第19条>
つまり、事業者は家族の育児や介護を担う者については十分、留意しなければならないのです。
夜勤協定が締結されている場合もある
介護職の夜勤専従勤務は、労働基準法上の回数制限はないものの、適正の範囲内つまり週40時間以内とすると月に10日前後の勤務となる場合が多いです。
しかし、勤務する介護施設によっては「夜勤協定」が締結されている場合もあります。
夜勤協定とは、労使間での合意内容を文書で示したものになります。
主に、ひと月単位を基準に夜勤の上限回数や、1回の夜勤に就く人数、妊産婦の保護、協定の遵守事項などが定められます。
長時間夜勤の解消や夜勤回数の軽減を目的に様々な取り組みがなされています。
協定の締結にあたり「日本医療労働組合」が自主的に施設側と話し合いを持ちます。
徐々に夜勤協定の締結が進んでいますが、2017年度夜勤実態調査では、介護分野における夜勤協定の締結「有」が51.8%、「無」が48.2%となっており、約半数が協定を持っていません。
まだまだ課題の残る夜勤という働き方ですが、夜勤専従という働き方で転職を希望する方は、ぜひ参考にしてください。
▼こちらの記事でも「夜勤協定」について詳しく書かれています。
まとめ
介護夜勤専従として働く場合、月の回数は労働基準法上では明確な規定はありません。
しかし、1日8時間を超え、週40時間以内で調整する変則時間労働性が導入されている場合が多く、夜勤に入れても月10日前後が目安です。
もちろん、複数の事業所にて掛け持ちで勤務する方も多いですが、介護者に大きな負担がかかるため、ご自身の体調管理の面で注意が必要です。
夜勤専従勤務を希望する場合には、このあたりを踏まえ夜勤回数については慎重に検討しましょう。