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定期巡回・随時対応型訪問介護看護とは?

2007年に超高齢化社会に突入した日本では、今後さらに医療・介護の需要が高まることが予測されます。そんな中で、高齢者の尊厳の保持とQOL向上を目的とし、できる限り、地域で最期まで自分らしい生活ができるよう「地域包括ケアシステム」が進められてきました。

 

自宅で生活をする要介護高齢者を支えるサービスとして、2012年4月の介護保険法の改正に伴い、24時間体制で訪問介護と訪問看護のサービスを提供し、定期巡回と随時対応を行う「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」が開始されました。

 

今回は、定期巡回・随時対応型訪問介護看護の訪問介護員の仕事内容や給与についてご紹介していきます。

従来サービスとの違い

従来の訪問介護では、食事介助や排泄・入浴介助など、利用者に直接触れながら行う「身体介助」と、食事の準備や掃除・買い物などの身の回りのお手伝いをする「生活援助」に分かれ、それぞれケアプランで作成された内容により、介助できる内容に制限が生じる場合があります。

 

また、日中のケアが中心となり、1回の訪問で30分以上滞在することが多く、利用回数は全国平均1人1日当たりわずかに0.6回と、在宅で介護を必要としている高齢者のニーズに対応しきれていませんでした。

 

定期巡回・随時対応型訪問介護看護では、24時間365日、1日に複数回、短い時間で必要な介護サービスを受けられるため、利用者の状態に合わせて柔軟なサービスを受けることができます。

 

このサービスでは、訪問介護と訪問看護が密に連携していることや、急な失禁や体調変化などが生じた際に、ケアコールで必要なアドバイスを受けたり、スタッフが随時訪問対応もしてくれるため、利用者様は安心して在宅生活を送ることができるようになりました。

費用面において従来の訪問介護では、ケアの内容や決められた時間内の訪問で1回いくらと決められていたのに対し、定期巡回・随時対応型訪問介護看護は訪問回数に関わらず、要介護度により月額定額制となっています。

定期巡回・随時対応型訪問介護看護の訪問介護員の仕事内容

定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、定期巡回サービス、随時対応サービス、随時訪問サービス、訪問看護サービスを組み合わせて提供します。

訪問介護員は、訪問看護サービス以外のサービスを行います。具体的な仕事内容をみてみましょう。

定期巡回サービス

訪問介護員は一日に複数回、定期的に自宅訪問し、利用者の生活状態に合わせて食事や排泄・入浴介助、身の回りの援助を行います。介助内容により、10分程の短時間の場合もあれば、1時間以上と滞在時間も異なります。

 

随時対応・随時訪問サービス

事前に利用者宅にサービス専用のケアコール端末を設置し、非常事態や困りごとが起きた場合、すぐにオペレーターに連絡ができるような体制がとられます。対応のアドバイスをしたり、必要に応じてその場で訪問介護員が伺い、ケアを行います。

 

訪問全体の74.1%が日中に行われ、コールのうち訪問を要するものは31.8%というのが実状です。深夜・早朝のコールの多くは利用者の不安によるもので、訪問まで至らないケースが多くあります。

定期巡回・随時対応型訪問介護看護の訪問介護員のやりがい

これまでの訪問介護では、決められたケアプランの内容によって、ヘルパーのケアできる内容に制限がありました。一日に誰しもが行う5~6回の排泄や3度の食事、水分摂取などの生理的欲求に対するケアすらも対応しきれていないという中で、不十分なサービスでギリギリの在宅生活を支えているもどかしさを感じていたヘルパーや看護師も多いのではないでしょうか。

 

定期巡回・随時対応型訪問介護看護のサービスが開始されたことにより、ヘルパーとしての本来の手腕を発揮できるようになったことは間違いありません。医師や看護師、さまざまな専門職が要介護高齢者の在宅生活を支える中で、毎日の生活を支えるヘルパーやケアスタッフの存在価値は格段に向上しました。また、今まで訪問介護と訪問看護の連携は、必要でも十分に機能しきれていなかった現状がありました。

 

しかし、このサービスでは訪問介護と訪問看護が蜜に連携して行うことで、質の良いサービスを提供できるようになったため、よりやりがいのある仕事となるでしょう。

定期巡回・随時対応型訪問介護看護の訪問介護員の給与

ヘルパーや介護福祉士、看護師など職種により任される仕事内容や給与面に差がありますが、基本的には24時間体制でシフト制となることが多く、夜勤やオペレーション対応などもあります。

 

そのため、訪問でありながらも比較的給与が高く、正社員で月給29万円や、アルバイトでも時給2,800円の職場もございます。

まとめ

医療・介護職は人の命や生活と直接向き合う重要な仕事です。日本の社会は、病院や施設で最期を迎えるといったひと昔前と異なり、最期まで地域(在宅)で自分らしく生きるということを重視した世の中になってきています。

 

定期巡回・随時対応型訪問介護看護という仕事は、そんな社会を最前線で支えるやりがいのある仕事といえるでしょう。医療・介護職の人員不足が叫ばれている現代で、利用者様の生活と真に向き合える仕事を通じて、やりがいを感じ、誇りをもって働いてほしいと思います。

 

定期巡回・随時対応型訪問介護看護のお仕事を希望されている方は、ぜひクリックジョブ介護にお問い合わせください!

 

<執筆者のプロフィール>
名前:髙橋慶香
プロフィール: 診療所・老健で作業療法士として勤務。結婚を機に仕事を退職し、福祉ネイリストの資格を取得。現在は福祉ネイリストとして活動する一方で2児の育児に奮闘中。趣味はネイル、カメラ。夢は福祉ネイリストや作業療法士などの資格を活かして高齢者様の素敵な笑顔を写真に残すこと。
保有資格:福祉ネイリスト、作業療法士、福祉住環境コーディネーター2級、 福祉用具プランナー、認知症ライフパートナー検定2級
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