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【女性×介護】をテーマに、過去~現在を知り、未来を創造する対談。今回は、子育てをしながら訪問介護とデイサービスで活躍されているヘルパーステーション愛の手 南柏の相原遥さんにお話を聞いてきました。

高校を中退、訪問入浴介護の仕事に就いたあの日から介護の道へ

— 今年29歳、シングルマザーとして3人の子育て(5歳の双子の男の子と3歳の女の子)真っ最中なんですよね!どのような経緯で介護業界に入ったのですか?

 

私は高校を中退しており、その後すぐに仕事を始めたのですが、それが訪問入浴介護の仕事でした。母が介護職だったことも影響してか、自然とこの業界に入ったように思います。

 

— お母様の影響はあるかもしれませんが、ご自身の中で介護職を『やってみたい』というお気持ちだったのでしょうか?

 

意欲という意味ではなかったですね。母が携わっているから、私もチャレンジしてみようくらいの感覚でした。

無資格・未経験且つ無知の状態で飛び込んだ行動力は自分でも凄い決断だったとは思いますが(笑)実際に働いてみると驚くことばかりでした。皆さんのご想像通り、綺麗なことばかりではありませんからね。慣れるまでは大変でした。

 

— そうですよね。私は実際に現場で働いたことはないのですが、小学生~中学生にかけて老人ホームや障害者施設でボランティア活動に取り組んでいました。相原さんは訪問入浴介護の仕事をどれくらいの期間お勤めになったのですか?

 

約1年で辞めてしまいました。体力的にハードだったのが1番の理由ですね。でも、極端ですが『汚いから辞めよう』なんて思ったことは一度もありません。辞めてからは様々なアルバイトを経験しました。そして、結婚・出産と経て専業主婦をしていましたが、その後離婚。これからの人生、何をしていこうかなと考えた時に職業訓練を受けたんです。何を受けたか…なんと、初任者研修でした(笑)

 

— 一度は離れた介護業界に、再び戻りそうな伏線が出てきましたね(笑)職業訓練だったら他にも取得出来る資格があるはずなのに、なぜ初任者研修だったのですか?

 

毎回こんな感じなのですが‘(笑)とりあえず資格を取ろうって思いました。それと、訪問入浴の仕事を経験したことがあったので、一番勉強しやすい資格だったらからですね。

 

きっかけはこんな感じでしたが、勉強していくうちに、この仕事をやりたい!と強く思えていきました。なんて深い仕事なんだろうって。当時は何も知らない状態で仕事をしていましたが、しっかり学んでから業務に取り組むと全然違います。だから今は物凄く楽しくて仕方ありません!

 

— 素敵なことですね!今後もこの業界で仕事を続けたいという意志をお持ちなのですか?

 

具体的には決められていないのですが、そのつもりです。今のところ他のことには興味が向かないので、介護の勉強を深めていきたいと考えています。今、一番の目標は介護福祉士の試験を突破すること!

 

— 子育てをしながらのお仕事についてはどう感じられていますか?
子育てしながら仕事が出来るって、こんなに嬉しいことはないですね。私が経験してきた事業所には、子育てを経験してきた先輩介護士がたくさんいたので、子育てをしながら働くことに理解がありました。お互い様だからって言ってもらえると少しスッキリします。

 

— 人生の先輩の協力を得ることが出来るのはメリットの1つかもしれませんね。ちなみに現在のお勤め先には、どれくらいの期間働かれていますか?

 

もうすぐ1年です。現在は、訪問介護とデイサービスの両方で仕事をしています。訪問介護は利用者さんのご自宅に訪問、デイサービスは自社施設内で完結するので仕事の勝手が全く違います。

 

— どちらの仕事の方が向いていると思いますか?

 

向いているのは訪問介護だと思っています。色々な考えの方がいて、介護レベルも違うので日々新しい発見があるんです。出会った人達が今後どのような人生を歩むのか、どうサポートできるかを毎日考えていますね。

 

— 人に興味があるという言葉が適切かどうかは分かりませんが、相原さんはその能力に長けているのかもしれません。淡々と仕事をこなしたり、言われたことだけをやり続けるだけでは、難しい場面も多いのはないでしょうか。

 

それはあるかもしれませんね。特に訪問介護の場合は、利用者さんのご自宅に訪問するので、一軒一軒ルールや勝手が異なります。その分、臨機応変に、柔軟に対応しなければいけません。

また、訪問するのは基本1人です。何かトラブルが発生した時に対処できるのは自分1人と思うと、より責任感も増しますし、尊い仕事です。

 

— 訪問介護は限られた時間の中で、様々な動きが求められるかと思いますが、相原さんが普段から気を付けていることは何かありますか?
業務だけで終わらせないことでしょうか。利用者さんとのコミュニケーションをしっかりとることを心がけていますね。

 

— 今までお仕事されてきた中で、忘れられないこと等のエピソードがあれば教えてください。
同行援護の現場を見た時は驚きました。私が見たのは、視覚障害の利用者さんを目的地まで一緒に行く姿だったのですが、まだまだ私たちが支援出来ることってたくさんあるんだなと思いましたね。それと、私がやらないと!という使命感も生まれました。

 

— 元々、人の役に立ちたいという気持ちは持っていたのでしょうか?

物凄くあったかというと嘘になります。この仕事を始めてから、どんどんその気持ちが大きくなりました。きっかけは些細なことだったかもしれませんが、再就職に選んだのも介護業界で、今もこれからも、この業界で頑張ろうと思えているので介護という仕事に出会えて良かったなと心から思います。

 

介護=楽しい!そんなイメージに変えていきたい!

― 相原さんのようにキラキラしている姿を目の当たりにすると、介護職を若い世代から『なりたい仕事』として選んでもらえるようにイメージチェンジしていきたいと、強く感じますね。

イメージチェンジは必要だと思います。私からすれば、なぜやらないんだろう?と思います。友人からも介護の仕事に対して「よくできるね」「自分には絶対できない」なんて言葉が返ってきますからね(笑)

 

― そうなんですね。なぜ介護のお仕事に対するイメージが悪いのだと思いますか?

 

先行しているイメージは、『汚い』『低賃金』というキーワードだと思っています。どの業界でも楽しいこと、辛いことはあるはず。でも何故か介護業界だけが注目されてしまっています。

 

この現状は変えたいですね。それと『低賃金』のイメージだって全てがそうだとは思いません。探せば色々あるはずなのに、頭のどこかで「仕事量の割に給料が安い」という考えが根付いてしまっているんだなと思います。

 

― そもそも、そういうイメージが世に大きく発信されてしまったことがマイナスイメージの定着に繋がってしまっているんですよね。事業者側の課題については考えたことありますか。
課題は正直いっぱいあると思っていて、特に施設長の考えは大きく運営方針に関わるので重要だと考えています。幸い、私は本当に素晴らしい事業所で経験を積んでいますが、全てがそうではないことも事実です。

 

利用者さんに対する良くない言動が慢性的に行われている事業所もあるでしょう。介護士1人が何かを変えようと動いても難しいものです。施設を運営する側の立場で、どういう事業所にしていきたいのかをしっかりと考えて欲しいなという願いはあります。

 

― 相原さん自身の考える課題を踏まえて、これからの介護業界に期待することはありますか。

 

やはり人手不足は解消していきたいですね。でも人がいないからといって、誰でもいいから、とりあえず採用するっていうのは間違っていると私は思っています。

 

もしその人が事故や事件を起こしたらどうでしょう。結局、この業界のイメージは何も変わらないですよね。そうなるくらいだったら、今いるメンバーの中で何とかやっていきたいと思います。

 

― 最近では、介護の現場にITが介入し始めました。介護の現場はアナログな業務も多いと思いますが、ITとの融合については何かお考えはありますか。

 

使いこなせる人がいるなら、良いと思います(笑)実は最近、デイサービスでIPadを導入しました。でも慣れるまでには時間もかかります。IPadの操作に集中してしまって周りを見れなくなってしまう懸念はあるので、いずれにしても人が大事だと思います。

 

― 最後に、相原さんにとって介護とは?

とにかく、楽しい!その一言に尽きます。日々学ぶことも発見も多くて、本当に素敵な仕事だと思っています。世間的には3Kと呼ばれるマイナスイメージが定着してしまっていますが、私の考えは全く違います。

 

だからこそ、このイメージを変えたいという気持ちです。この業界は楽しいんです!

 

 

編集後記

終始、明るい笑顔でイキイキしていた相原さん。そして、若い世代がプロ意識を高く持ち活躍している、まさにかっこいい業界だと感じました。ご家族の中には介護サービスに頼ること自体に罪悪感を感じている人もいるかもしれません。安心して任せられる事業所もあるということを皆様には知っていただきたいですね。

 

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