こんな現場には要注意!?ブラック施設の特徴と見極め方

介護業界は、慢性的な人材不足の状況にあるため、ブラックな労働環境の介護施設も一定数存在します。


そのため、「今働いている介護施設がブラックだ」「ブラックではない施設に転職したい」と考えている方も、少なくありません。


この記事では、ブラックな介護施設を見分けるためのポイントを解説します。


また、万一ブラックな施設に入社してしまった場合、どうすべきかも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

今の職場はブラック?介護施設のチェック項目

ここでは、ブラックな介護施設のチェック項目を、労働時間・労働内容・人間関係に分けて紹介します。

労働時間のチェック項目

ブラックな介護施設の労働時間には、以下のような特徴があります。


  • 残業代が出ない
  • 有給休暇が取りにくい
  • 代わりの人を見つけないと休めない

労働基準法では、1日に8時間、週に40時間を超えて従業員に労働をさせることは原則禁止です。

法定時間を超えた労働には、残業代を支払うことが法で取り決められています。

そのため、残業代が出なかったりサービス残業が常態化したりしている場合はブラックな施設といえるでしょう。


また、有給休暇の取得は労働者の権利です。
有給休暇を承認してくれない、または取りにくい雰囲気の介護施設も、ブラックな環境といえます。


急病や忌引きといった状況でも「代わりにシフトに入る人を見つけなければ休めない」という場合も、同様です。

そもそも、1人が突発的に休む程度で業務が成立しなくなるような運営自体に、問題があるといえるでしょう。

労働内容のチェック項目

ブラックな介護施設で見られる労働内容の特徴を紹介します。


  • 面接時の条件と入社後の条件が異なる
  • 人員配置の基準が守られていない
  • 介護職員が本来してはいけない医療行為を行っている

いざ入職して、面接で聞いていた条件と大きく異なっている場合は、ブラックな施設である可能性が高いでしょう。


介護施設に設けられている人員配置基準が守られていない施設も要注意です。
業務に必要な介護職員数を満たしていないため、職員1人当たりの負担が大きく、ミスや事故が発生しやすい環境といえます。


また、介護職員は所有資格によって、行える医療行為の範囲が異なります。
一部を除いた医療行為が禁止されているにもかかわらず、介護職員が未許可の医療行為を行っている施設は、ブラックかつ違法な施設です。

人間関係のチェック項目

ブラックな介護施設の人間関係には、以下のような特徴があります。


  • ハラスメントやいじめが行われている
  • 介護職員がすぐに辞める

上司や同僚によるパワハラやセクハラ、いじめが横行している介護施設はブラックな環境といえます。


また、介護職員の定着率が低くすぐに退職する職員が多いような施設は、環境に何かしらの問題を抱えている可能性があります。

改善の見込みがない場合は、ブラックな施設と考えてよいでしょう。

ブラックな介護施設の見分け方

なんとしても、ブラックな介護施設への入職は避けたいですよね。

あらかじめ、ブラックな環境だと見抜くためのポイントを、把握しておきましょう。

求人情報での見分け方

求人を常に出している介護施設は、職員の定着率が低く人手不足と考えられ、労働環境がよくない可能性があります。


また、ほかの施設の求人情報と比較して、給料が著しく高い施設や低い施設にも注意が必要です。
相場よりも高い場合は、激務であったり拘束時間が長かったりする恐れがあります。


一方、相場と比べて安い場合は、施設の経営状況や介護職員の処遇に対する意識に問題がある可能性が考えられます。
介護職員や近隣地域の給与水準を調べてから求人を見るとよいでしょう。

見学での見分け方

見学の際に「施設が清潔ではない」と感じた場合は要注意です。


ゴミやホコリがたまっていて整理整頓が行き届いていない施設は、利用者や職員が居心地よく過ごせないため、ブラックな環境の可能性があります。
また、労災発生のリスクもあるといえます。


見学では介護職員の様子にも注目しましょう。
職員の表情が暗かったり、職員同士の仲が良好に見えない場合は、ブラックな介護施設の恐れがあります。

面接での見分け方

面接時に態度や言葉遣いがよくない面接官は、普段の業務でも同じ言動を取っていると予想できます。

ハラスメントやいじめの存在も否定できないため、面接官が高圧的な施設には注意しましょう。


面接の場で即採用されるような施設も要注意です。
一般的に、面接の結果が決まり本人に知らされるには、数日から1週間程度かかります。


すぐに内定を出して勤務させようとしてくる介護施設は、人手不足のブラックな環境の可能性があるといえるでしょう。

ブラックな介護施設に入社してしまったら

施設見学や採用面接で十分に注意したとしても、ブラックな介護施設に入社してしまうケースもあるでしょう。


ブラックな施設に入社したときは、以下のように対処することをおすすめします。

残業代の請求

未払いの残業代がある場合は施設側に請求しましょう。

タイムカードのような出退勤の証拠となるものがあれば、請求の際に有利です。

万一残業代の支払いに応じてもらえない場合は、速やかに転職活動を行いながら、労働基準監督署に通報しましょう。

労働組合の利用

労働組合とは、労働者と会社の間に立ち労働環境の改善のために働く組織です。
労働環境について施設責任者に相談しても改善されない場合は、労働組合を活用しましょう。

転職の検討

安心できない環境で働き続けることは、心身に悪影響を及ぼす恐れがあります。
支障が出る前に無理せず転職を検討しましょう。


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: こんな現場には要注意!?ブラック施設の特徴と見極め方 : こんな現場には要注意!?ブラック施設の特徴と見極め方

まとめ

ブラックな介護施設には、労働時間や労働内容、人間関係に特徴が見られます。
また、求人情報や施設見学、面接時に見るべきポイントを押さえておけば、ブラックな施設に入社することを防止できます。


万一ブラックな介護施設であったとしても無理はせず、労働組合への相談や転職の検討を行い、よりよい環境で働けるよう行動しましょう。

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