賞与アップも期待!介護職員の目標設定と達成までのポイント

多くの介護現場では、職員の技術向上のため「自己評価シート」を導入しています。この自己評価シートで最初に悩むのが、目標設定の方法ではないでしょうか?実は、自己評価の目標は、基本を知るととても簡単に設定することができます。目標設定の必要性と目標設定のポイント、達成するまでの行動についてご紹介します。

なぜ目標設定をするのか?

まず、介護職員になぜ目標設定が必要なのか説明していきます。

長期間モチベーションをキープするため

介護職員は利用者様と職員それぞれと人間関係を構築するため、他の仕事よりも大変です。目標なく日々を過ごしていると、ちょっとしたトラブルやマンネリに耐えられなくなってしまうもの。何事も始めたばかりの時はすべてが新鮮で刺激的。でも数年経ってからは慣れてしまうため刺激が少なくなってマンネリしてしまいがちではありませんか?

 

一人前になるまでは最初のモチベーションをキープできますが、一人前になってからは次の目標がなければモチベーションを上げることができず、ひたすら慣れた仕事を目標なく行うことになってしまいます。新たなモチベーションで仕事に取り組むためにも、目標設定は重要なのです。

自身の成長のため

目標設定はモチベーション以外にも役立ちます。それは自分自身が成長するためです。
一人前になった後、どのような成長をしたいかは個人差があります。先輩の真似をしてもやりたいことでなければ、あなたがこの仕事に就いた意味がありません。初心を思い出して、自分がどんな介護職員になりたかったかを描きなおしてみてください。

 

「将来的にはどんな介護職員になりたいのか?」
「利用者さんとの関係は?どんなコミュニケーションが取りたいか」
「職員同士どんな連携が取れるようになりたいか」
「どのポジションで働きたいか」

 

これらを細かく設定することで、そのためにやるべきことが明確になります。漠然とした感覚で働いてしまうと、せっかくの成長できるチャンスが目標設定をしていないことで無駄になってしまいます。

 

同じ「働く」ということでも、自分の目標によって成長率が大きく変わることは覚えておきましょう。

昇進や給与アップのため

自分自身がどうなりたいかが明確に描けていれば、資格試験で給与をアップさせたり、役職者になるために勉強したりと行動が変わります。特に介護職員の場合は資格がなければ役職者になることができませんから、目標を立てて計画的に勉強し資格取得をすることが重要です。

 

施設側としても目標を持って行動している人であれば結果が伴ってきますから、自然と評価も上がり、給与を上げてくれる可能性も十分にあるでしょう。

目標設定のポイント

目標は「具体的かつ達成できるもの」にする

大まかな目標を決めたら、今度はその目標をより具体的なものにしましょう。例えば、「介護技術の向上」を目標にした時には、どのような技術を習得したいのかを場面や介護される人の状況に合わせて考えます。

 

この具体的な目標を決める時には、「自分の達成できる目標」を立てることが大切です。難しい目標を立ててしまうと、達成感が得られないだけでなく、仕事に自信を無くしてしまうこともあります。

目標達成のプロセスは小分けにする

具体的な目標が決まったら、今度は目標達成のためのプロセスを考えましょう。多くの場合、自己評価シートでは1年間の目標とその達成の度合いを評価します。

 

しかし、1年間という期間は思うよりも長いので、途中でモチベーションが下がってしまうことも。そこで、オススメしたいのが、目標達成までのプロセスを細かく区切ることです。

 

例えば、車いすからベッドへの移乗動作技術の習得の場合には、次のように分けることができます。
・研修会に参加して基本技術を学ぶ
・先輩の指導のもとで正しく移乗動作が行える
・一人でも移乗動作を正しく行える

 

このように、段階的に細かく設定すると目標が達成しやすいだけでなく、評価もしやすくなります。正しい評価が行えると今の自分の状態を客観的に見ることができるため、次の目標をより具体的に立てることができます。

新人なら「介護技術や知識の向上」を目標にする

自己評価シートを書く時に悩む「どんなことを目標にしたらよいか」

 

特に、入社して間もない人の場合、日々の仕事を覚えるのに精いっぱいで、仕事を覚える以外の目標が思い浮かばないということもあるでしょう。

そこで、目標を立てる時にはまず「自分の理想とする介護職員像」「どんな技術や知識を持った介護職員になりたいか」「取得したい資格」の3点に絞って考えてみてください。

 

新人の場合には、特に「どんな技術や知識を持った介護職員になりたいか」がオススメです。なぜなら、仕事をしていく中で今の自分に必要な技術や知識というのは、具体的に思い描きやすいからです。

「取得したい資格」も具体的で分かりやすいものの、介護の資格は経験年数が必要なものが多く、一般的に1年間の評価として使用する自己評価シートの目標としては結果が出るまで時間がかかりすぎてしまいます。

 

また「理想の介護職員像」は新人のうちはまだ固まっていないことが多いため、目標には不向きです。経験を重ねてからの目標にとっておいた方が良いでしょう。

 

キャリア別の目標具体例はこちらをご覧ください。

目標を達成するまでのプロセス


では、目標を設定してから達成するまでにどのようなポイントに注意すればいいのでしょうか。

1.将来像を描く
2.数値で測れる行動に落とし込む
3.振り返り、見直しをする
4.2~3を繰り返す

まずは将来自分がどうなりたいのかを描いてみてください。先程ご紹介した質問を自分に投げかけ、明確化するのがおすすめです。そしてその将来像を実現するために何をすればいいのか、行動を数値で測れる基準で落とし込んでください。「毎日5ページ資格試験のテキストを勉強する」などでOKです。

 

このように設定しておけば、できた・できなかったが明確にわかります。そうすれば振り返りの時に改善方法も見つけやすくなります。生活する中で無理そう・あるいはこのままでは将来像の達成が難しそうなどの問題が発生すれば見直しをしていきます。2~3を繰り返し、数年くらいの期間で1の将来像も描きなおしてみると、目標がなくて成長が鈍化するなどの問題は起こらないでしょう。

 

まとめ

介護職員に目標設定が必要な理由と、その方法をご紹介しました。つい日々の忙しさに流され忘れてしまいがちな目標設定。しかしきちんと設定しておくと自分のキャリアを切り拓き、充実させられます。今まで目標設定をせずに進んできたのであれば、これを機会に改めて設定し直してみてはいかがでしょうか。

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

おすすめの記事