介護職員の約80%が感じている「賃金への不満」その解決策とは?

みなさんは今の職場の待遇に不満や不安は感じていませんか?「日本介護クラフトユニオン」の調査によると、月給制で働く介護職員の約80%が「働く上で不満を感じている」と回答しました。その理由として最も多かったのは、「賃金が低い」でした。

そこで今回は、介護職員の方の職場に対する不満や不安の実態を明らかにし、その解決策をご提案します!「今の職場の待遇に不満がある」、「もっと給料を上げたい!」と感じている方は、ぜひ参考にしてみて下さい!!

介護職員が抱える不満の実態

介護職員の約80%が抱える仕事の不満・不安とは

「日本介護クラフトユニオン」が2017年に組合員約4,000人を対象に実施した「就業意識実態調査」によると、「働く上で不満がありますか」という質問に対して「ある」と答えたのは、月給制組合員で79.7%、時給制組合員で60%でした。

その理由として、多かったものから順に、「賃金が安い」、「仕事量が多い」、「何年経っても賃金が上がらない」、「昇給システムが明確でない」等があげられました。「仕事量やその専門性に対して、適切な賃金が支払われていない」と、多くの介護職員の方が感じていることがわかります。

また、「働く上で不安がありますか」という質問に対して「ある」と答えたのは、月給制組合員で73.9%、時給制組合員で58.3%、その理由として一番多いのが、「自分の将来のことが不安である」という回答でした。賃金の低さや昇給が期待できないことが、将来への不安につながっているのではないでしょうか。

介護職員の平均給与は、月給は215,200円

厚生労働省「平成28年度賃金構造基本統計調査」によると、全産業の平均月給304,000円に対して、施設で働く介護職員の平均月給は215,200円と、大きな開きがあります。

この賃金水準の低さが人手不足にもつながってしまうため、政府は介護職員の処遇改善に向けた政策を行っていますが、先ほどの介護職員の方の抱える不満や不安の現状を見ると、政策の効果を実感できていない人の方が多いようです。

それでも介護のお仕事はやりがいがある!

全国労働組合総連合「介護施設で働く労働者のアンケートとヘルパーアンケート報告集」によると、「今の仕事はやりがいがあるか」という質問に対して、「やりがいのある仕事だと思う」と回答した方は67.8%でした。賃金など、職場の待遇には不満を感じながらも、約7割の方が、その仕事内容にはやりがいを感じているということがわかります。

 

また、日本介護クラフトユニオン「就業意識実態調査」によると、「今後目指したい職種はありますか」という質問に対しては、約6割の方が「ない」と回答しました。その理由の多くは、「今の仕事を続けたい・極めたい」という内容です。つまり、介護職員の多くの方が、「今の仕事を続けながら、給与アップしたい」と考えているという現状が見えてきました。

キャリアのプロが教える給与アップの方法

「今の仕事を続けながら、給与アップしたい」という希望を実現するためには、どうしたら良いのでしょうか。介護業界の転職を数多く担当してきた、キャリアのプロから給与アップの方法をご紹介します!

資格取得をして今の職場でキャリアアップ

介護労働安定センター「平成28年度介護労働実態調査」によると、「基本給の昇給額に大きく影響するもの」の回答として多かったものは、人事評価の結果や役職・役割等がありました。そのため、「賃金以外の待遇面に特に不満がなく、今の職場で給与アップしたい」と考えている方には、まずは、資格取得をオススメします。
できる仕事の幅が広がり、キャリアアップを通じて、より高給与の役職・役割につける、また資格手当が加算される可能性もあります。

 

キャリアアップして給与が上がったケース

例:「ホームヘルパー→サービス提供責任者」で【月給200,000円→月給221,000円】

 

訪問介護の分野で活躍されている方は、この方法がオススメです。

その他の分野でも、キャリアアップして、より責任の大きい役職に就くことで、給与アップを実現することが可能です!

資格取得以外では、夜勤に入ることで夜勤手当をもらうということも、職場を変えずに給与アップをする手段の一つです。

各種手当を利用して給与が上がったケース

【夜勤手当】

例:「日勤のみ→月4回夜勤に入る」で【月給24,000円アップ】

例:「夜勤手当6,000円→夜勤手当8,000円」で【月給8,000円アップ】

 

夜勤の回数を増やす、夜勤手当の高い職場に転職する等、まだ身体に余裕があって、夜勤に入れる!という方は、夜勤手当を利用して給与アップを実現するのが近道かもしれません!

 

【資格手当】

資格手当の例:(初任者研修・ヘルパー2級)3,500円(基礎研修)6,000円(ヘルパー1級)5,000円(実務者研修)6,000円(介護福祉士)7,000円

 

資格を持っているのに、資格手当をもらえない職場で働いている方はかなり勿体ないです!せっかく資格を持っているのなら、しっかり手当がもらえる職場に転職することをオススメします!

 

【住宅手当や家族手当】

条件付きではありますが、住宅手当や家族手当、その他、様々な手当が各法人ごとにあります。給与アップしたい!と考えている方は、ぜひ一度、ご自身の給与体系を確認してみてください。今の仕事内容を変えなくても、手当をもらえる職場に転職すれば、給与アップを実現できるかもしれません!

心機一転!転職で高給与の職場へ

いくら資格を取得しても、夜勤に入っていても、その職場の給与体系によっては、あまり大幅な給与アップが見込めない可能性もあります。また役職や役割には数の制限があるので、今の職場では、思うようにキャリアアップができないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

そのような方には、心機一転、転職を検討してみることをオススメします!今の職種・仕事内容のままでも、基本給や各種手当が充実している職場に転職することで、給与アップを実現できる可能性はとても高いのです。

給与水準の高い施設に転職して給与アップ!

例:「有料老人ホーム→特別養護老人ホーム」で【月給220,000円→月給250,000円】

 

例えば、特養は一般的に給与水準が高いと言われています。もちろんその分、利用者様の介護度が高かったり、スタッフの人数が少なかったり、仕事はより大変にはなりますが、心機一転、別の施設でも働いてみたい!という方にはオススメの方法です。

賞与をもらえる職場に転職して給与アップ!

例:「賞与なし→賞与4ヶ月分」で【年収800,000円アップ】

 

みなさんは毎年、賞与をもらえていますか?賞与額は、法人の業績や個人の評価によって、その年によって変わりますが、そもそも賞与なしとしている法人もあれば、年間で月給の計4ヶ月分を支給している法人もあります。転職をする際には、賞与の有無にも注目してみてください!

 

給与アップの方法は人によって様々!

上に挙げた通り、給与アップの方法は沢山あります。仕事量やその責任の大きさを上げることによって給与をアップさせる方法もあれば、法人の福利厚生や賞与の制度を使って、今の仕事の内容や量を変えずに、給与をアップさせることも可能です。

クリックジョブ介護では、専任の転職エージェントがヒアリングを行い、これからのキャリアプランを一緒に検討しながら、給与アップの方法をご提案させて頂きますので、ぜひ一度、ご相談ください!

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