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福祉住環境検定とは
福祉住環境コーディネーターとは、高齢者や障がい者に対し、できるだけ自立し、いきいきと生活できるような住環境を提案するアドバイザーのことです。医療・福祉・建築の3つの分野の総合的で幅広い知識が求められます。
個々のクライアントのニーズに応えたバリアフリーな住環境づくりは超高齢化社会の現代日本に必要不可欠で、それを実現できる福祉住環境コーディネーターのニーズが今高まっています。
介護の現場で役に立つ資格
この福祉住環境コーディネーター検定に、ケアマネジャーや福祉用具専門相談員の受験者が増えています。介護サービス利用者とその家族の潜在的なニーズをくみ取るために必要な知識を学ぶことのできる検定試験と言えるでしょう。
試験概要
受験資格
学歴・年齢・性別・国籍による制限はありません。
2級からの受験や、2・3級の併願受験も可能です。
※ただし、1級は2級合格者のみ受験可能です。申込登録時に2級証書番号が必要です。
受験内容と合格率
【3級】
- レベル:福祉と住環境の関連分野の基礎的な知識についての理解度を確認します。
- 出題範囲:3級公式テキスト(改訂4版)に該当する知識と、それを理解した上での応用力を問います。
- 受験形式:マークシート方式。制限時間は2時間。
- 100点満点で、70点以上が合格
- 2017年度合格率は41.4%
【2級】
- レベル:3級レベルの知識に加え、福祉と住環境等の知識を実務に活かすために、幅広く確実な知識を身につける。また、各専門職と連携して具体的な解決策を提案できる能力が求められる。
- 出題範囲:3級の範囲および2級公式テキスト(改訂4版)に該当する知識と、それを理解した上での応用力を問う
- 受験形式:マークシート方式。制限時間は2時間。
- 100点満点、70点以上が合格
- 2017年度合格率は50.4%
【1級】
- レベル:3級・2級で得た知識をもとに、新築や住宅改修の具体的なプランニングができ、さらに安全で快適なまちづくりへの参画など、幅広い活動ができる能力を求める。
- 2級に合格されている方のみ受験可能
- 制限時間はマークシート方式 2時間(前半)・記述式 2時間(後半)
- 受験形式:マークシート方式・記述式各100点満点とし、それぞれ各70点以上が合格となる
- 2017年度合格率5.9%
<前半>マークシート式
- 試験2級・3級の範囲および1級公式テキスト(改訂4版)に該当する知識と、それを理解した上での応用力を問う
- なお、試験はテキストに準拠するがテキスト外からも出題される
<後半>記述式試験
- 実務能力(課題に対する提案力)などの、実践力、応用力、総合的判断力を問う
- 公式テキスト(改訂4版)に準拠するが、法令制度につきましては最新の情報の理解を前提として出題される
1級はマークシートのほかに記述も加わったことで合格率がそれまでの級が50%、40%だったのに対し、6%にまでぐんと落ちています。非常に難しい試験であることがわかりますね。
受験者データ
受験者の保有資格を見ると、介護福祉士(21.1%)やホームヘルパー(16.2%)、ケアマネ(6.5%)など介護関連の資格をもっている人が多いことがわかりました。
まとめ
福祉住環境コーディネーターは比較的新しい資格ではあるものの、福祉や建築の現場における潜在的なニーズは非常に高いと考えられています。
今後さらに高齢化が進んでいく中、福祉住環境コーディネーターは認知度アップとともに活躍が期待される職種です。介護業界の皆さんにはぜひとも受験して頂きたいですね。