地域の要介護者を支え、ご家族の負担軽減に貢献するデイサービス。介護職や送迎の運転手、生活相談員など多くの職員が日々働いています。
そんなデイサービス職員の年齢や給料などについて、厚生労働省の統計資料を参考に解説していきたいと思います。
目次
デイサービスで働く正社員
デイサービスも基本的には正社員とパート職員が同じ現場で働いています。正社員とパート職員それぞれについて、就業状況を見ていきましょう。
正社員の役割は、リーダーシップを発揮し、一緒に働く仲間をまとめ、業務を進めていくことです。
パート職員より責任が重いため、賞与などの面で優遇されます。
平均給与
正社員の平均月収額は264,790円となっています。ここから年収を計算すると300万円ちょっとなります。平成28年の平均月収額は252,950円でしたので、この1年で11,840円増加している結果となっています。
年齢
平均年齢は41.9歳です。
どこの職場でも若い人の比率を多くしたい意向があります。しかし介護業界が全体的に人材不足であること、中高年でも入りやすい業界であることを考えると、今後は平均年齢が上がることもあるかもしれません。
実労働時間
実労働時間は、167.7時間となっています。勤務日を20日として、8時間×20日=160時間に多少の残業を加えた程度で、数値で見ると特に激務というほどのことはないでしょう。
しかし実際には、レクの準備など帰宅してから仕事をするころもあるのおで、統計に出ている数字以上に働いている実感を持つ職員も多いのではないでしょうか。
デイサービスで活躍している正社員
曜日を決めて出勤したり、送迎の運転だけ担当したりと、パート職員の働き方はさまざまです。
平均給与
非常勤のパート職員の場合、平均月収は109,770円です。
平成28年の平均給与から4,280円上がっています。最低賃金の上昇がが影響を与えていると考えられます。
年齢
平均年齢は正社員より少し上がり、50.3歳です。パート職員の中には、子育てがひと段落した主婦の方や、ドライバー専任の中高年の男性職員も含まれますので、平均年齢が上がるのは当然と言えるでしょう。
実労働時間
扶養内で働く主婦が多い分、実労働時間は100時間を少し切るあたりでおさまっています。
曜日を決めて働く方も多く、日替わりでご利用者様が変わるデイサービスにはマッチした勤務形態と言えます。
デイサービスで高収入を目指すには
他の業界と比べ給与の低さが指摘される介護業界。デイサービスで勤務する方が年収を高くするためには、どうすればよいかご紹介します。
資格を取得する
介護の仕事は、資格を持っていると給料が上がったり、仕事の幅が広がったりと有利になります。
例えば、資格を持つデイサービス職員の平均月収は261,680円です。無資格の職員の平均月収は230,330円なので3万円以上も上回っています。
介護職員初任者研修を持っていると平均月収は247,320円、介護福祉士だと平均月収は273,260と、資格のレベルによって月収もだんだんと上がってきます。給与を上げるために、まずは資格取得を目標にしてみましょう。
役職
勤続年数とも関係しますが、長く働きまわりに認められると、役職に就くチャンスが広がり、給与も大幅に上がります。もちろん給与の上昇とともに責任も負うことになりますが、やりがいの面でも普通の社員とは違う段階に進めるはずです。
賞与が多いところを選ぶ
年収の総額は賞与の額で大きく変わります。とはいえ、賞与が出ないところも多いので、正社員で入職する場合は、賞与の有無を必ず確認するようにしましょう。賞与が多いところでは4か月~5か月分出る職場もあります。
以上、デイサービス職員の処遇について簡単にご説明しました。デイサービスには給料だけでは測れない魅力がたくさんありますので、多くの職員さんが満足して働ける職場にめぐりあうことを願っています。
なお、文中のデータは、厚生労働省の統計「平成29年度介護従事者処遇状況調査結果」を参考にさせていただきました。