『超福祉展@渋谷ヒカリエ/2019年9月3-9日☆ハチ公が出迎える体験型福祉イベント』

2014年に始まり、今年6回目を迎える超福祉展は、年々参加企業が増え、100社を越える企業の参加が実現した超福祉展についてご紹介します。

オープニングセレモニーの様子

2019年テーマ『ちがいよ、街へ、未来へ、広がってゆけ。』が今年のテーマとなっている。
 
今回のプロジェクトの主催、NPO法人ピープルデザイン研究所代表理事を務める須藤シンジ氏
 「ダイバーシティーの街を作るのは最終的には人だろう、というのが私たちの今年と来年に向けてのメッセージ。今年は、次世代を担う子どもたち目線でも楽しむことができる展示になっている」と話す。
 また、須藤氏の紹介により、ピープルデザインのコアメンバーの紹介があった。
 
子連れ出勤を続けるワーキングマザーの方、脳卒中により半身不随となった方、心の病気と闘いながらイベント運営に携わった方など、メンバーの個性が光る。1年弱の準備期間を経て、今回のイベントが開催されることへの喜びを語った。

渋谷区長である長谷部健氏は「今までの福祉を超えていこう、というのが超福祉。テクノロジーを使って課題を解決していくことと、交わってくことの2つが大切。

 
渋谷区は『違いを力に変える街』として、互いが違うということを認め合い交じり合って生まれてくる新しい価値をこの街から発信していきたい」とイベントを通じて、今後の展望を語った。

展示紹介

『やわらかロボ!ゲルハチ公』/ユニバーサル未来社会推進協議会(山形大学)

型取りは、渋谷ハチ公像の試作品である「鶴岡ハチ公像」を元にしている。頭部や足元にやわらかなゲル素材を使用し、思わず触りたくなる感触。触覚センサやカメラ映像をAI解析し、犬の気持ちを声・振動・光で反応させる。

 

『teguマグネットブロック』/ダッドウェイ

「未来を担う子どもたちに素敵な社会を築いてほしい」という想いから生まれた磁石が入った積木

 

『Haptic Remembarance Book』/慶應義塾大学大学院 メディアデザイン研究科

認知症の高齢者の思い出を、写真を触れることで状況を思い出せるようなデザインを凝らした本

 

『遠隔育児支援ロボット ChiCaRo』/国立大学法人電気通信大学 (株)ChiCaRo

単独育児の不安やストレス負担を改善し、離れた場所でも祖父母や保育士が日常的に育児参画を可能に。タブレットでロボット操作や、子供の様子を確認することができる仕組み。

 


『オーカムマイアイ2』/OrCam Tecnologies Ltd.

視覚障がい者のQOLを向上させるAI視覚支援デバイス。100円ライターほどの小さな視覚デバイスを眼鏡に取り付けることで、文字・人・物などをカメラが解析し、音声で伝えてくれる。人差し指をかざすことで、画像の解析を瞬時に行う。

 

『バービーファッショニスタ』/マテル・インターナショナル

目の色、肌のトーンや顔の形、体形、それぞれ違った個性を持つバービー人形。ドール遊びを通じた美の多様性を表現。

 

『Mana’olana ~Choose your life』/Mana’olana

ハワイ語の『自信・希望』の想いをこめたおしゃれ靴。下肢装具を身に付ける当事者でもあるオーナーが開発した。
 
“どんなにおしゃれをしても、下肢装具を付けることで、足元がスニーカーになってしまう”そんな声から生まれた商品。諦めていた結婚式を挙げることができたという喜びの声もあるそうだ。

 

その他、計23の展示品や、参加型のプログラムが多数開催される。
 
障がいがある方たちが感じる社会障害の「攻略法」をディスカッションする「障害攻略会議」車いすに乗ったりアイマスクを付けたりして移動しながらモンスター(=不便な場所)を見つける「ふだんクエスト」、「未来のホスピス」をテーマに安楽死などについて考えるアイデアソンなどを展開する。
 
多様性を認め合うことの大切さを五感で感じることのできる超福祉展。参加者・運営スタッフ関わる方達が活き活きと同じ時間をシェアしていた。各ブースで新たな発見や、笑顔が生まれている様子が印象的だ。
 
福祉を越えた楽しさが体験できるのは、2019年9月9日(月)まで。

 

・開催時間 1120

・入場無料

公式HP

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