少子高齢化の影響で介護業界は慢性的な人手不足にあり、有効求人倍率が高い状態となっています。そのため介護業界は、人が働く場所を選びやすく、より良い職場を求めて転職をする方が多いのです。
ところが、いざ転職活動を始めると、求人の探し方や、履歴書の書き方など様々な壁にぶつかります。その中でも転職の理由は、面接に受かる受からないを左右する回答のひとつ。「法人・事業所の理念や運営に対する不満」など、転職の動機をそのまま伝えると悪い印象になる回答になってしまうことも……。 クリックジョブ介護のベテランエージェントが、よくあるNG転職理由ベスト3をご紹介。そして、「転職の理由をなんて答えればいいのか分からない」と、最初の一歩でつまずき、なかなか踏み出せない!なんてあなたをお助けします。
ありがちなNG転職理由No.1!「スキルアップのため」
多くの方が転職理由として挙げる「スキルアップのため」。向上心があると評価されそうな理由に思われますが、NG転職理由です。
もちろん働きながらスキルアップをしていくことはもちろん大切です。しかし、施設は学校とは違い、学ぶだけの場所ではありません。あくまでも介護サービスを提供している場。施設は適切な介護サービスを提供し、利用者様に満足してもらわなければなりません。スキルアップしたいという回答は、自分自身に焦点が当たっていて、利用者に目が向いていないと思われるため、適切ではないのです。
言い方ひとつで意味合いも大きく異なってきます。たとえば「皆様に喜んでいただけるサービスを提供できるよう利用者様の声に耳を傾け、自身のスキルアップに役立てていきたい。」と、利用者を一番に考えたうえで、自分も成長していきますと伝えれば、良いアピールができるでしょう。
頑固な印象を与える「自分の思う介護がしたい!」
現場では“柔軟な考えを持ち、臨機応変に対応する適応力を持った人”の方が必要とされます。介護施設における介護観は多岐に渡っており、全ての施設が自身の思う介護観と合致しているとは限りません。また同じ施設でも、施設長や周囲の職員が変わることで、変化していくものでもあります。なので、自分の考えに執着しすぎる人は、施設の人にとって扱いづらい人と思われてしまうことが多いのです。
“自身の強い介護観を持って仕事に取り組む”思いは、施設を選ぶ際のひとつの指標になるはずです。 「施設の介護に対する考えに共感していること」を伝えれば、「自分の思う介護がしたい」と伝えるよりも、印象はガラリと変わります。ただし、施設の介護観を誤った認識をしてしまっては、本末転倒。施設のホームページを確認したり、直接職員の方にお話を聞くなど、リサーチは念入りに。
すぐ辞めそう……と心配される「人間関係が良い職場で働きたい!」
介護業界に関わらず、多くの社会人が悩みとして挙げるのが、「人間関係」。職場での人間関係の良さは誰でも願うことですが、これを志望理由にしてしまうと不採用の確率がグンと上がってしまいます。それは、逆に施設側から、「人間関係を理由にすぐ辞めてしまう人」と思われてしまうからです。
たとえ、人間関係の良い職場に入ったとしても、あなたとマッチするかは分かりません。大切なのは人間関係に悩まされた時にどう乗り越えていくかということなのです。「苦手意識のある方に対しても、根気強く話し合いの場設けた」、「コミュニケーションが少ない職場で、自ら率先して全員が挨拶するような雰囲気作りをした」など良い人間関係を築いてきた経験があれば、アピールポイントとしてぜひ伝えましょう。
上記で紹介したNG転職理由は、介護業界に限った話ではありません 。しかし、伝え方を少し工夫するだけでとても良い志望理由へと変わりうるものでもあります。自分の考えや思いを伝えつつも、日頃から大切にしている介護や利用者への思いも忘れずに伝えましょう。志望理由には利用者目線を取り入れて考えるのが、転職成功へのコツです。
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