今、高齢者が憩いの場として、ゲームセンターに集まっています。かつては若者や子供が集まって遊んでいたゲームセンターが大きな変化を遂げています。ゲームセンター業界は、若者がスマートフォンのゲームに流れてしまったことを大きな原因に、売り上げが落ち、地域にあったゲームセンターは数が少なくなってきています。
しかし、そんなゲームセンターが現在、高齢者の「憩いの場」として新たな活気を持ち始めているのです。高齢者が日中のゲームセンターを、交流の場として利用し始めており、ゲームセンターにとっては救世主の登場ともいえる現象です。
このような現状を踏まえゲームセンターを運営する企業側も高齢者向けの新たな取り組みを始めています。今回は、高齢者のゲームセンター利用についてご紹介していきます。
交流を生むゲームセンター、企業側も対応
ゲームセンター衰退の救世主として、高齢者の憩いの場としての利用が注目されています。あるゲームセンターでは平日の日中利用者平均50人に対し、約4割の20人程度が高齢者だそうです。
利用している高齢者には、週に2,3回ゲームセンターに足を運ぶ人が少なくないなど、憩いの場として定着しつつあります。これを受けて、ゲームセンターを運営する企業側は、高齢者に長時間利用してもらえるようサービス介護士を設置したり、血圧測定器を置いたりといった工夫を行っています。
店員が新たにサービス介護士の資格を取得するなど、今後高齢者を継続的に引き寄せるため、企業側の努力も見られています。さらに高齢者同士の交流だけでなく、孫を連れて一緒にゲームに興じるといった家族交流の場としても一役買っています。
ゲームで高齢者が若返る?!
ゲームセンターに高齢者が集まることで交流が生まれ、地域の活性化につながることも期待されますが、ゲームによる高齢者の脳活性化も期待されています。高齢者は身体機能の低下とともに脳の衰えも免れません。
いわゆる「ボケ」が始まってきます。まさにそのボケ防止としてゲームが貢献するという見解が挙がっています。ある調査では、ゲームをする高齢者の脳年齢は実年齢よりも50歳若いという結果が見られました。
日課としてゲームを行っていると集中力や判断力の衰えが抑えられると同時に、達成感の獲得によっていきいきと若返る効果があると考えられます。
まとめ
市場規模が縮小しているゲームセンター業界ですが、高齢者の憩いの場としての役割を担い始め、新たなゲームセンターの形が生まれています。
企業側も高齢者対応を進めており、これから日本で高齢者がますます増加していくなかで、ゲームセンターがどのように進化していくのか注目したい動きといえるでしょう。ゲームセンターに高齢者がいるのが当たり前の未来は、すぐそこかもしれません。