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病院で働くことのできる職業として、最近注目されている看護助手の仕事ですが、なんとなく仕事内容は分かるけれど、実際にはどのような仕事をしているのか?疑問に思う方も多いのではないでしょうか。なかなかイメージのつきにくい職業です。
看護助手として働いていた経験をもとに、 一日の仕事の流れをご紹介していきます。

8:15 出勤・仕事前準備

・制服に着替え病棟ナースステーションに入る

看護師と看護助手では、区別をつけるため制服の色が違います。看護師は白で看護助手は水色やピンクの制服を着用します。

・手洗いを行う

職場に入ったら必ず手洗いを行います。外からの菌を持ち込まないためです。
業務中も処置や患者様に触れた場合は、その都度手洗いを行います。病院内は菌がたくさんあるため、自分を介して院内感染を起こさないように注意が必要です。

・記録内容の確認

入院患者様の病状や様子、注意事項などの確認をします。すぐに業務に入れるように、予め入院患者様の状態を把握しておきます。

仕事の開始時刻は8:30ですが、スムーズに仕事が進められるように準備を行います。

8:30 病棟での申送り

・朝の申送り

医師や看護師、看護助手や病棟クラークが参加し患者様の情報共有をします。

・夜勤看護師より報告

夜勤帯での患者様の様子について報告があります。状態によっては日中のケア方法が変わる場合があるので、必要なことはメモに取ります。

・医師より報告

病状変化や注意が必要な患者様についての報告などがあります。病状以外にも問題行
や認知症状がある方の様子など、情報共有が必要な内容が話し合われます。

・連絡事項の報告

職員全員が把握しておく必要のある連絡事項等があり、例えば院内での行事や研修の日程などが報告されます。

9:00 環境整備

看護師と看護助手とで手分けをして、患者様一人一人の病室を周ります。
挨拶をして患者様の様子を確認しながら、手が触れると思われる箇所を消毒薬で消毒をします。ベット柵や床頭台の周り、椅子、テレビ、ナースコールなどを消毒薬で拭きます。
環境整備の目的は、患者様の身の回りを常に清潔にしておくことや一人一人の様子観察、不必要な持ち物がないかを確認することです。
病気により食事制限のある方もいるので、禁止されている食べ物を持っていないか、はさみやカッターなどの危険物を所持してないかなども確認をします。
入院には危険物の持ち込みが禁止となっている場合が多く、お金に関してもトラブルの元になるので、小銭以外は持ち込まないようにしている病院が多いです。
認知症状や妄想により、患者様同士や職員がお金を盗んだなどと思い込んでしまい、トラブルになることはよくある話です。

9:30 シーツ交換

週に1度シーツ交換を行います。全病床の交換を行うためスタッフ総出で病棟を周ります。
患者様は自力で動けない方もいるので、車椅子での移動や、歩行を見守りながら誘導を行います。
スムーズに交換ができるように、予めベットシーツや掛布団カバー、枕カバーの必要な枚数を準備して各部屋に置いておきます。

10:00 入浴介助

入浴は患者様の清潔を保つことと、皮膚や全身状態を確認するためにとても大事なことです。そして体力が一番必要で大変な仕事です。入浴介助は当番制で行います。

・入浴者の状態把握と順番を決める

看護師が入浴患者のバイタルチェックを行います。発熱や血圧が高い場合は入浴が中止になることもありますので、看護師の指示を仰ぎます。
入浴者を確認して入浴の順番を決めます。
寝たきりの方や車椅子移動が必要な方、歩行可能でも見守りが必要な方など、一人一人状態が違うため、スムーズに入浴が行えることを考えて順番を決めます。

・入浴介助

中介助と呼ばれる直接入浴を介助する人と、外介助と呼ばれる着替えや移動介助をする人と分かれます。
中介助者は、洗身や洗髪、浴槽に入る方の介助を行います。浴室内は滑りやすいので転倒には充分に注意をする必要があります。
外介助者は脱衣室での着替え介助や髪を乾かします。浴室内や脱衣室内での様子を確認しながら、入浴を終えた方と次に入浴する方の誘導を行います。
患者様によっては傷の消毒や処置が必要な場合もあるので、看護師に連絡をして処置のサポートを行います。
浴室内の温度調整も重要です。患者様が風邪やヒートショックを起こさないように注意をします。
入浴介助は時間が限られているので、スムーズに入浴が行えるように様々なことに目を配り対応をすることが必要です。

10:00 病棟業務

・排泄介助や清拭介助

入浴日でない患者様や、体調不良で入浴できない方に対しては清拭を行います。
蒸しタオルで患者様の身体を拭き、それと同時に排泄介助を行います。

・検査のための誘導

患者様の状態により、レントゲンや心電図検査、超音波検査、胃カメラや大腸検査などを
行うことがあります。検査室で行うため、車椅子の移動や歩行での付き添いを行います。

・医療器具の準備や消毒

検査や処置などで使用する医療器具の準備や、使用した器具を洗浄して滅菌する作業を行います。

・病室の清掃

退院をした部屋のベットメイキングや清掃、忘れ物がないかなどの確認を行います。

・ナースコール対応

看護師が忙しくてナースコールに出ることができない場合は、看護助手が対応をします。
体調不良や排泄のためにナースコールを押すため、素早く対応するように心掛けます。

11:00 排泄介助

食事前の排泄介助を行います。
トイレまでの付き添い介助や、おむつ交換やポータブルトイレでの介助や処理など様々です。
病気や服用している薬により排泄物の状態が変わることもあるので、変化や異常がある場合は看護師に報告をします。

11:30 昼食準備

・お茶を配る

専用のコップにお茶を入れて配ります。水分の摂取量を把握する必要があるため、入れるコップやお茶の量が決められています。病気により水分制限のある方もいるので注意が必要です。

・食事前の準備

一人で起きられない方や車椅子に乗って食事をする方の準備を行います。エプロン着用やテーブルの上を片付けます。

12:00昼食配膳

・配膳

患者様により食事制限や食物アレルギーのある方がいますので、間違えないように注意して配膳することが大事です。
食事を配る際は確認作業として、名札を確認し患者様の前で名前を呼び、返事をしてもらい配るようにします。

・食事介助

自力で食事摂取の難しい患者様には食事介助を行います。
脳梗塞により麻痺のある方や認知症状により見守りや介助が必要な方など様々です。
嚥下障害や嚥下機能が低下している方は誤嚥に注意が必要です。咀嚼や嚥下を確認しながら食事を進めていきます。
病気の状態や食事の好みなどで、食が進まないという方もいます。身体の回復を図るために、食事を摂ることは大事なことです。
コミュニケーションを取りながら、少しでも楽しんで食事ができるように配慮することも大切なことです。

13:00昼食片付け・口腔ケア、排泄介助

・昼食下膳・記録

各病室を周り下膳します。患者様がどのくらい食事を摂取したかを記録します。主食や副食、水分をどの程度摂取しているかを確認します。全量摂取を10として考え、10/10で完食したということになり、主食5/10だと半量摂取ということになります。水分量はコップ1杯を200CCとして、半分だと100CCになります。
食事量を把握することは、治療する上で重要なことです。
摂取量が少ない場合は看護師に報告をします。基準としては摂取量が半分以下の場合は報告をします。

・口腔ケア・排泄介助

口腔内に食べ物が残っていると、誤嚥を起こす危険性があるため、食事後の口腔ケアを行います。

14:00入浴介助

・午後の入浴介助

午前中に入れなかった方や感染症のある方の入浴を行います。
感染症のある方は、他の患者様にうつさないように最後に入浴を行います。
例えばB型肝炎やC型肝炎、インフルエンザやノロウイルスなどの患者様です。
入浴介助者はマスクや手袋、防護エプロンなどをして感染しないように介助をします。
感染者が何人もいる場合は、その都度浴槽や浴室を消毒して次の方の入浴を行います。

・浴室内の清掃

浴室内は常に清潔が必要なため、掃除は念入りに行います。
感染者がいた場合は、清掃後に消毒をします。

・病棟業務

・レクリエーション

入院生活はやることもなく、病気だということで気が滅入る方もいます。
介護施設ほど専門的なことは行いませんが、患者様の気分転換やストレス解消、入院生活のメリハリをつけるなどの目的でレクリエーションを行います。
当番制で担当者を決め、事前に計画をして準備をします。
折り紙や塗り絵、脳トレやクイズ、歌を歌うことや体操など身体を動かすことも行います。
人それぞれ入院期間は違いますが、長く入院している方もいますので、月に1度誕生日会を開きます。
誕生日会の準備もレクリエーション担当者が、事前に飾りつけや色紙などを準備します。
患者様に入院生活を少しでも楽しく過ごしてもらえるよう配慮することも看護助手の大切な仕事です。

15:00 おやつ

・おやつとお茶を配ります。糖尿病などで食事制限のある方など、人によりおやつの種類が違うため注意をして配ります。

16:00 記録

日中の患者様の様子や病状などの記録をします。
病気を抱えている患者様は、病状が変化しやすいため、情報共有はとても重要なことになります。患者様をケアする際の注意点などを看護師に確認をしながら記載をします。

16:30環境整備

各病室のごみを集め、病室のカーテンを閉めます。排泄介助や夕食の準備を行います。
やり残したことがないかの確認をします。

17:30 退勤

■まとめ

看護助手の仕事には様々な業務があります。病院やクリニックなどにより業務内容にも違いがありますし、看護助手が夜勤を行う病院もあります。
ここに挙げた業務は、大まかな1日の流れです。その他にも細かな仕事が沢山あります。
医療現場で働くということは、細心の注意や体力が必要だということが、少しでもお分かりいただけたでしょうか。
大変な仕事ではありますが、看護助手はとてもやりがいのある仕事です。

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