女性が多い介護業界で、男性が働く際、適正や将来性が気になりますよね。
今回は、男性介護士の需要や将来性、メリット・デメリット、向いている人の特徴を紹介します。
目次
男性でも介護士になれる!需要と将来性
令和4年度の内閣府の統計によれば、65歳以上の高齢者は全人口の29.0%を占め、2030年には30%に上昇する見込みです。
(出典:内閣府「1 高齢化の現状と将来像」)
このような高齢化社会では、介護士の需要が増え続け、人手不足が深刻な問題となっています。
特に男性介護士は、多くの場面で頼られる存在のため、需要が高まっていますが、その比率は2割にも満ちません。
しかし、そういった慢性的な介護士不足を解消していくために、給与面では改善の兆しが見られ、政府は介護人材の確保と定着を促進するため、介護士の給与を引き上げる政策を、積極的に取り入れています。
具体的には、「月額8万円」の賃上げや「年収440万円」の目標の設定です。
このような動きにより、介護士としての仕事が魅力的になり、働きやすい環境が整備されつつあります。
男性も安心して介護職に転職できるでしょう。
(出典:厚生労働省「介護人材の処遇改善等(改定の方向性)」)
男性介護士になるメリット
男性介護士として働くメリットには、以下のようなものがあります。
活躍場面が多い
介護職には力仕事がつきものですが、男性介護士は女性と比べて体力があり、タフな業務に対応しやすいのが強みです。
例えば、入浴や排せつ介助などでは、体力が必要ですが、男性の力強さや体力を活かせば、より安全な介護が可能になります。
男性介護士の強みを活かして、仕事に取り組むことで、達成感や充実感を味わえるでしょう。
長く活躍できて出世につながりやすい
男性介護士のキャリアには、長期間にわたり活躍できる可能性があります。
男性は女性に比べ、結婚や出産といったライフイベントによって、キャリアが中断されにくい傾向にあるため、長く同じ職場で働くことで、管理職に昇進するチャンスが増えます。
やる気と実績があれば出世の可能性が広がり、仕事にやりがいを感じながら、キャリアを築くことが可能です。
男性利用者さんの介助をスムーズに行いやすい
男性介護士は、男性利用者さんにとって頼りがいのある存在となります。
入浴や排せつ介助などの、プライバシーに関わるケアでは、同性の介護士による介助を求める利用者さんも、少なくありません。
男性介護士が介助を行うことにより、男性利用者さんはストレスなくサポートを受けられ、よりスムーズな介護が可能です。
男性介護士として働くデメリット
男性介護士として働く場合のデメリットも紹介します。
同性の介護士が少ない
気軽な相談や普段の会話は、同性同士のほうがスムーズにできることがあります。
場合によっては、同性が少ない職場でストレスを感じるかもしれません。
同性の介護士がどれくらい働いているのか気になる場合は、採用面接や説明会など、働き始める前段階で男女比を尋ねておくとよいでしょう。
女性利用者さんを介助しにくい場面もある
女性利用者さんのなかには、男性介護士による介助に抵抗感を抱く人もいます。
一部の施設では、同性介助を優先する方針を採っていますが、シフトの都合や人手不足のために方針が徹底されないこともあります。
そのため、異性の利用者さんに介助を行う場合には、羞恥心への配慮が大切です。
男性介護士に向いている人の特徴
最後に、男性介護士に向いている人の特徴のなかから主なものを3つ紹介します。
人とコミュニケーションを取るのが好き
介護は人との交流が中心の仕事であるため、利用者さんと円滑にコミュニケーションを取れることは、介護士としての実質的なスタート地点となります。
特に、相手の言葉に真摯に耳を傾けること(傾聴)が大切です。
利用者さんが「このスタッフは私の話を聞いてくれる」と感じれば、信頼関係を築きやすくなります。
観察力に優れている
介護士には繊細な観察が欠かせません。
高齢者の方の体調や状態は日々変化し、なかには自分で不調を伝えられない人もいます。
そのため、身近な存在である介護士は、利用者さんの微妙な変化を察知する必要があります。
体力面に自信がある
体力は介護士に求められる大切な要素の一つです。
利用者さんを介助する場面や施設内の移動はもちろん、施設によっては不規則な勤務時間になる場合もあるため、夜勤への対応でも体力が必要とされます。
まとめ
男性介護士は長く活躍できる可能性があり、やる気次第で出世の見込みもあります。
人とのコミュニケーションが好きな方や体力に自信のある方は、介護職への転職をぜひ検討してみてください。