言語聴覚士

言語聴覚士

 

言語聴覚士とは医療、介護、教育の施設などで、音声、言語、聴覚に障害を持つ人に対し検査・指導・訓練等を行い、自立支援や社会復帰を行う専門職で、STともいいます。言語聴覚士によるリハビリテーションは患者さんを心理的にサポートすることも大切な仕事であり、その対象者は摂食・嚥下障害者や認知症の方など多岐にわたります。また、医師や看護師、理学療法士等の医療専門職、ケースワーカーや介護福祉士などの保健・福祉専門職、教育専門職などと連携して情報を共有しながら支援にあたります。

 

交通事故や病気で言語、聴覚、発声・発音、認知などの各機能が損なわれる可能性があるため、先天的な障害に対する訓練に限らず、脳卒中によって起こる聴覚障害や失語症、発声・発音などの言語機能障害のリハビリとしての需要が近年増加しています。毎年1,500名程度が言語聴覚士の資格を取得しており、2015年には有資格者数が約25,000人となっています。言語聴覚士の数は毎年増加傾向にありますが、それを上回る需要があり、不足しています。

 

1997年に言語聴覚士法が制定され、国家資格となりました。国家試験の受験資格を得るには大学で2年以上修業し、言語聴覚士として必要な知識や技能を指定養成所で1年以上修得する必要があります。言語機能障害はリハビリを始めてすぐに効果が出ることは少なく、回復や改善まで時間がかかることが多いため、患者さんの回復を感じた時や患者さんの家族から喜びの声をもらった時にやりがいを感じるという声が多くあります。

 

また、努力をしても効果がすぐに出にくく、話し方を否定されたり強制的に直されたりする内に話すこと自体を諦めてしまうひとも多いため、対象者がコミュニケーションを取りたいと思えるように意欲を高めることや適切な方法で訓練を行うことが重要です。さらに機能回復のみならず、生活において様々なアドバイスしたり、家族への指導も行ってくれるため精神面でも大きな支えとなることが強みです。

 

 

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