お泊まりデイ
お泊まりデイとは通所介護であるデイサービスを行う施設で夜間に宿泊できるサービスのことで、要介護の高齢者が宿泊できる施設が不足しているためにできたサービスです。「デイサービス」や宿泊サービスを行う「ショートステイ」、「小規模多機能型事業所」が介護保険に基づいている一方、「お泊まりデイ」は介護保険適応外となります。本来はデイサービスのみを行う施設でこのようなサービスを行うため、以前は国が定めた基準がありませんでした。しかし、利用者のプライバシー保護や安全性に問題があったことから、厚生労働省は2015年にお泊まりデイサービスに関するガイドラインを発表しました。これにより、都道府県や市町村への届け出や事故があった場合の市町村や家族への連絡が義務づけられました。
また、人員基準として常に看護師や介護職員がいることや利用定員、宿泊室の設備基準、スプリンクラーの設置が義務化され、安全性が高まりました。しかし、これらの基準に関して行政が指導できる体制が整っておらず、施設任せとなっているためまだまだ事故やトラブルの危険性があります。宿泊費用は施設によって異なりますが、約1000円~3000円と比較的安価で利用できるため、要介護者を在宅ケアしている家族に重宝されています。お泊まりデイは介護者の負担軽減のためにもより安全で安心できるサービスとなることが求められています。