睡眠環境
睡眠環境とは、寝具・来ている衣服・室内の気温や湿度・部屋の明るさ・音など睡眠をとるときの環境全てのことを言います。介護における睡眠は、生命を保ち健康でいるために大きな役割を担っています。睡眠環境は眠りに大きな影響を及ぼし、快適な睡眠がとれるか否かは健康にも大きくかかわってきます。快適な睡眠をとるために適した睡眠環境をつくるには何を気を付ければよいのでしょうか。
①寝具や衣服
衣服は通気性が良く着脱しやすいものがおすすめです。寝具には、適度な硬さで無理なく寝返りがうて、通気性が良いものを選びます。枕も身体にあった、肩から首にかけての自然なカーブが保てる高さ・形のものを選びます。寝具内の温度は32~34度くらいが快適です。
②気温や湿度
室温は暑すぎず寒すぎない状態にします。夏は26度程度、冬は18度程度が理想で、湿度は50%~70%程度に保つと快適な睡眠につながります。
③明るさ
睡眠には「メラトニン」というホルモンの分泌が必要になります。強い光や青白い光を見てしまうとメラトニンの分泌の妨げとなってしまうため、就寝前にパソコンやスマートフォンの画面などを見ることを避けましょう。就寝1時間前からは部屋を暗めの暖色系の明かりにすると眠りやすくなるといわれています。睡眠中の明るさは、寝室内のものの形がぼんやりと見える月明り程度の明るさ(0.3ルクス程度)が理想です。
逆に、起きてすぐ日光を浴びるとメラトニンの分泌を抑制させることにつながり、すっきりとした目覚めを得ることができます。体に朝を知らせるために、起床後3時間以内に明るい光を浴びるようにしましょう。
④音
心地よい睡眠をとるためには、周囲の音が40ホーン以下であることが必要です。40ホーンは静かな図書館と同程度です。そのため生活音や車の音だけでなくいびきなども睡眠の妨げとなることがあります。気になる方は、耳栓をしたり、川の流れ・鳥の鳴き声などの自然の音を流すなどの対処をお勧めします。