自己決定
自己決定とは、治療や介護支援を受ける際に、ご利用者さまやご家族自身が方向性を選べることを指します。ご利用者さまの人格を尊重することからソーシャルワーク(個別援助の原則)のひとつとして、この言葉が介護で使われるようになりました。例を挙げると、ご利用者さまが食事の支援サービスを受けるとき、「どの時間に食事を摂りたいか」や「魚と肉のどちらを食べたいか」などを選択することが出来ることが自己決定のひとつです。高齢の認知症利用者さまや意思を伝えることが苦手なご利用者さまでも、ひとつひとつ簡単な質問を投げかけ答えを待つことによって、自分らしく生活を出来るようになります。
この自己決定には、公共の福祉に反しない、自己決定能力の有無などを前提としています。そのため、利用者さまにとって、本人の意志が尊重された環境で治療や介護を受けることが出来ること、そして積極的に介護支援サービスなどに参加していくことに苦を感じないことなどがケアスタッフにとって念頭においた援助の方針になります。なにより自己決定をすることで、主体的にいきいきと生活を送ることが出来るようになり残存能力など引き出すことにも繋がるのです。