介護離職

介護離職

 

介護離職とは、両親など身近な人の介護を行うために、現在の職場を退職してしまうことを言います。介護を理由に仕事を辞めてしまう人は年間約10万人で、200万人を超える方が介護をしながら仕事をしているというデータがあります。高齢化が進み、高齢者が増える一方で、働き手世代の数が減っていく日本において、離職者が増えてしまうのは大問題なのです。また、介護離職者の内訳を見ると管理職や技術・知識を要する専門的な職種に就いている割合が高く、本人だけでなく、多くの経験やスキルを持った人材を失うことになる企業にとっても大きな問題となっています。

 

そこで、政府も「介護離職ゼロ」に向け動いています。安倍政権が掲げる一億総活躍社会の実現に向け、「GDP600兆円」「希望出生率1.8」「介護離職ゼロ」の新三本の矢を発表しました。介護離職ゼロに向けた具体的な取り組みとしては、介護施設やサービス付き高齢者向け住宅等の整備の加速や拡大、介護サービスを提供する人材の育成・確保、介護と仕事の両立に向けた不安や悩みに答える相談・支援体制の強化、介護休業・介護休暇をとりやすい職場環境づくり、健康寿命の延伸、高齢者の就労機会の確保等があります。これに伴い制度等が改正されたので紹介します。

 

介護休業は対象家族1人に対して通算93日まで、3回に分割して取得可能になり、介護休暇は半日単位で取得が可能になりました。介護のための時短勤務や新たに残業の免除も加わりました。介護休業を理由とするパワハラ等の嫌がらせ防止や介護休業取得による不利益扱いの禁止など職場環境の意識改革も含まれています。このように国の制度も改正されると同時に、独自のシステムを導入する企業も増えているそうなので今後に期待したいですね。

 

 

ケアラビNEWSのトップに戻る

 

介護業界用語録トップに戻る

 

介護業界用語録カ行のトップに戻る