看取り

看取り

 

ターミナルケアの説明でも少しご紹介しましたが、介護施設のなかには看取り介護を行っているところがあります。看取り介護とはターミナルケアの一環で、余命わずかで死期の迫った高齢者の身体的・精神的負担を軽減させながら穏やかな日々の生活をサポートする介護のことです。看取り介護を導入している介護施設は、特別養護老人ホーム(特養)では約7割にも及び、普及が進んでいることがわかります。特養は、要介護度が比較的高く手厚い介護を受けながら高齢者が生活する最期の住居とも言われ、見取り介護が求められていることも普及に寄与しているといえます。

 

では、特養などで行われている看取り介護がどういった介護なのかご説明していきます。看取り介護は長期にわたって行われ、時期に合わせて必要な業務が異なってきます。まず「適応期」ではこれからのわずかな余生をどう過ごしたいのかご本人やご家族の希望を聞きながら、最期を迎える心の準備を始めていきます。施設に入所してから半年以上が経ち「安定期」になると健康状態の確認と共に、より具体的な過ごし方や精神的ケアを考えていきます。そして身体機能の衰退が顕著となり始める「不安定期・低迷期」にかかるとご本人とご家族に対する精神ケアだけでなく今後の動きについて正確にお伝えする必要が生じてきます。

 

また、ご本人が希望することを優先するため、食事のメニューも変更される場合があります。いよいよ死期が近い「看取り期」には、亡くなった後の対応についてご家族と相談や確認といった業務も加わります。ご本人がなくなり「看取り」がされると、死亡届の作成や葬式会社への連絡といった事務的な業務が必要となりますが、ご家族のお気持ちを考慮しながらの対応が求められます。遺されたご家族は精神的ショックが大きいですので、こういった遺族へのケアも非常に重要な看取り介護の役割といえるでしょう。

 

 

ケアラビNEWSのトップに戻る

 

介護業界用語録トップに戻る

 

介護業界用語録マ行のトップに戻る