デマンド

デマンド

 

デマンドには、要求・需要という意味があります。介護の現場においては、利用者や家族が抱く「こうしてほしい」「ああしてほしい」といった要求や要望を意味します。一方でニーズは、客観的にみて本当に必要なもののことを言います。ニーズが利用者の生命維持や生活維持に必要不可欠な要求であるのに対し、デマンドはなくても生活に支障が出ないものを含めた要求・要望を表します。


デマンドは、利用者やその家族が望む暮らしや方向性を知る手がかりになります。しかし、本人のデマンドだけに応えようと、サービスを利用することで利用者やその家族の可能性を奪うことに繋がってしまう場合もあります。本人のデマンドがそのままニーズであると考えるのではなく、その影に潜む真のニーズを探求していくことが求められています。


ケアプランを作成する際、利用者や家族のデマンドを満たしながら、ニーズの解消をするためにはどうしたらよいでしょうか。まずはデマンドとニーズを区別します。その後、24時間シートへ起床から始まる一日を「どのように過ごしたいのか」「どんなサポートをしてもらいたいのか」「どこまで自分でできるのか」といった利用者のデマンドをもとに書き表します。一方で、介護サービス計画には、利用者の生活や心身の状態の維持と改善に向けてどのようなことが必要かといったニーズを明確にし、介護手順を立てます。

 

最後に、近未来に起こりうるリスクを予想し予防すべきことを加えれば双方に対応することができるはずです。デマンドとニーズを明確に区別することが介護現場の混乱を減らし、よりよいサービスの提供にもつながります。

 

 

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