バリアフリー
バリアフリーとは、障がいや年齢により体が不自由になってしまった方が社会生活に参加するうえで、生活の支障となる物理的や精神的な障壁を取り除き、生活しやすくすることを言います。もともとは建築用語として使われており、建物内の段差等の障壁(バリア)を取り除く(フリー)という意味でしたが、最近ではより広い意味で利用されるようになりました。わたしたちの周りには様々なバリア(障壁)があります。
例えば、物理的なバリア(建物の出入り口や歩道の段差、階段など)、制度的なバリア(資格試験や入試試験、盲導犬のレストランへの入店制限など)、文化・情報面でのバリア(字幕のない放送、時計やタッチパネル等の視覚に頼っている機器など)、意識上のバリア(障がいに関する知識のなさや偏見など)といったものがあげられます。これらを取り除くために取られている対策を見てみましょう。
よく見かける点字や点字ブロック、スペースの広い多目的トイレ、手話放送、スロープ状の入り口などもバリアフリーに含まれます。近年は国だけでなく各自治体や企業も力を入れています。駅やビルへのエレベーターの設置、広い出入り口や自動ドアの設置、補助金や制度の充実に取り組んでいます。
介護に関してみてみると、高齢者住宅改修費用助成制度というものがあります。要介護・要支援認定を受けた場合にバリアフリーリフォーム工事を行うと、介護保険により補助金がでるというもので、対象工事費用最大20万円のうち9割が助成金として支払われます。バリアフリーの問題は、障がい者や高齢者だけでなく、病気やけがをしている方、妊娠をしている方にとっても重要な問題です。そういった方にとって住みよい社会であることは、すべての人にとって住みやすい社会であるといえるでしょう。